4.0
長谷川等伯筆「柳橋水車図屏風」に描かれたモチーフ 浄土へ繋ぐ橋
いい展覧会でした。
豪華な屏風に描かれた世界、物語を紐解くように展開する展覧会でした。
長谷川等伯筆「柳橋水車図屏風」に描かれたモチーフ、橋と柳、水車、蛇籠、柴舟は、宇治を表し、「源氏物語」の「宇治十帖」や「橋姫伝説」などの文学を描いたものにも描かれてきました。宇治の橋の向こうには頼道が建てた「宇治平等院」があり、西方浄土へ繋ぐ橋のイメージとも繋がります。意匠化されて漆芸や香合などにも展開する人気のモチーフ、意匠でした。
水の流れが、右から左へなのか、左から右なのかを描かれた水車が左回り、右回りで判断するとの解説になるほど~の思いでした。
金色の大きな橋が中央に描かれた長谷川等伯筆「柳橋水車図屏風」、柳は葉の描き方から春から夏への季節の移り変わりも描かれています。
波や月はもともとは銀であったそうで、CGで描かれた当初の絵を再現たものも観たかったです。
多くの部分を占める金色と、波と月は銀、柳葉は緑青、黒い幹と色数少なくも、とっても豪華だったでしょうね。