4.0
感想
最初は琳派の作品。保存もよく、照明もいいので、いずれも金の輝きと彩色ががとても美しい。4点は写真撮影も可能です。文人画も充実していますし、丁寧な解説付きで江戸時代の絵画の流れがよくわかりました。近代絵画中心の美術館と思っていましたが、今回同館のコレクションの厚みをあらためて感じました。おずずめです。
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山種美術館では開館50周年を記念し、館蔵品の中から選りすぐりの名品を紹介する特別展「山種コレクション名品選」を2016年夏よりシリーズで実施いたします。名品選第1弾として、当館所蔵の江戸絵画を一挙に公開する「江戸絵画への視線―岩佐又兵衛から江戸琳派へ―」が開催されます。
江戸中期の画家、伊藤若冲が注目されたことをきっかけに、近年では江戸絵画に対する関心が高まっています。江戸時代は、公家や武家だけでなく、庶民にいたるまで文化の享受層が拡大する中、まるで綺羅星のように、個性豊かな芸術家たちが次々に登場し、新たな潮流が生み出されていきました。
山種美術館のコレクションは、こうした江戸絵画の多彩な歴史を概観することができ、小規模ながらも質の高い作品がそろっています。とりわけ、山種美術館創立者・山崎種二が、小僧時代に酒井抱一の絵を見たことをきっかけとして、後に美術品の蒐集を行うようになったことから、酒井抱一《秋草鶉図》【重要美術品】をはじめ、琳派の作品が充実している点が特筆されます。
本展では、浮世絵の祖とうたわれる岩佐又兵衛《官女観菊図》や、椿椿山《久能山真景図》をはじめとする重要文化財2件および《竹垣紅白梅椿図》などの重要美術品3件、琳派の俵屋宗達や抱一から、文人画の池大雅、奇想の画家として名高い若冲、狩野派や円山四条派、復古やまと絵にいたるまで、諸派の優品の数々が紹介されます。
また、50周年にちなみ、横山大観、上村松園ら、山種美術館と縁の深い近代の日本画家の作品が特別展示されます。
会期 |
2016年7月2日(土)~2016年8月21日(日)
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会場 | 山種美術館 Google Map |
住所 | 東京都渋谷区広尾3-12-36 |
時間 |
10:00~17:00
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休館日 |
月曜日 (但し、7/18は開館、7/19は休館) |
観覧料 | 一般 1200円(1000円) 大高生 900円(800円) 中学生以下無料
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TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | https://www.yamatane-museum.jp/ |
4.0
最初は琳派の作品。保存もよく、照明もいいので、いずれも金の輝きと彩色ががとても美しい。4点は写真撮影も可能です。文人画も充実していますし、丁寧な解説付きで江戸時代の絵画の流れがよくわかりました。近代絵画中心の美術館と思っていましたが、今回同館のコレクションの厚みをあらためて感じました。おずずめです。
5.0
表題になっている岩佐又兵衛は知らない画家でしたが
さすが山種、すばらしい作品の数々がならんでいました
今回は宗達、抱一、其一の作品が撮影可になっており
お得感満載です
なかでも抱一の「秋草鶉図」のうずらが
ふわふわでかわいらしく一番のお気に入りです
岩佐又兵衛の「官女観菊図」も墨の濃淡だけなのに美しい曲線表現が魅力的でした
山種は何度いっても感動がありますね
3.0
山種美術館の開館50周年記念特別展の一環としての展覧会。
所蔵作品の中から「江戸時代の作」というくくりで41点、そしてその後の近代日本画ということで6点、計47点が展示されていました。
とはいえ、250年以上も続いた江戸時代の中で、特に今回の展覧会では何か1つのテーマに絞ったわけでは無いようで、要するに「山種美術館所蔵の江戸時代の作品達」っていう感じだと思いました。
元々規模の大きな美術館ではなく、展示数も少ないのでサラっと観たらすぐに観終えてしまうような展覧会です。
さて、古い日本画というと、やはり屏風絵や掛け軸画が多くなりますが、この展覧会でもまさにそうでした。数々の掛け軸と、壮大な屏風絵が並んでいました。
個人的には6点も展示されていた酒井抱一の作品、特に濃い(黒に近い)灰色で塗られた月が目を引く「秋草鶉図」の前ではしばし足が止まりました。
また、作者不詳ながら二双の大きな屏風に源平合戦の名だたる名シーンを描いた「源平合戦図」が印象に残りました。
多くの掛け軸はどれも調和のとれた構図が素晴らしいものばかりでした。
ただ、こうなると、プロモーションで「若冲」の名を出しているのに違和感が大きかったですね。
確かに若冲の作品も1点「伏見人形図」という掛け軸が展示されてはいましたが、その作風はここ数年で大きな注目と人気を博しているいわゆる「若冲らしい」作品とは全く異なる趣のものでしたから。
そもそも今回の展覧会の中でも他の作品に対して浮いていたように感じました。
それは第2展示室の6点、横山大観・川合玉堂・上村松園・小林古径・安田靫彦・奥村土牛の作品についても、何となく「メジャーなオマケ」って感じで違和感がありましたね。
例え地味でも、一貫して江戸の屏風と掛け軸、あるいは「琳派」で通してもらった方が、展覧会としてのトータルなまとまりはあったのではないでしょうか。
1点1点の作品は絢爛豪華だったり精緻美麗だったりと見応えあるものばかりでした。
ただ、展覧会としては印象に残りにくいものになっていたように感じました。
4.0
酒井抱一、鈴木其一の両方が並んで展示されてて、酒井抱一のタッチは儚く、鈴木其一は輪郭がはっきりしてるので、少し酒井抱一より力強さを感じます。あまり比べて見られる事がないので、比べて見られて良かったです。酒井抱一の作品も思った以上に展示してあり、良かったです。
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