5.0
滑り込みセーフ
見たかったものの緊急事態宣言で諦めていたが、最後2日のみ復活した際に滑り込みセーフ。無残絵的な浮世絵も多かったが、やはり日本人が好きな判官贔屓もあって敗者へのまなざしは憧れにも似ている。
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源義経、明智光秀、西郷隆盛…歴史上の敗者たちが大集結
戦いや競争があると、そこに必ず生まれるのが勝者と敗者です。そして日本の歴史上の人物はもちろん、小説や歌舞伎などの物語の中で、私たちの心を惹きつけて深い印象を残すのは、勝者よりむしろ敗者なのではないでしょうか。近年では歴史を敗者の立場から見直すことで、新たな視点を見出そうとする動きも盛んになっています。
そして江戸の人々にとっても、源義経や明智光秀のように戦いに負け、落ちぶれていく者たちのはかなさや悲哀を描いた歌舞伎や小説は、深い共感を呼んだようです。江戸時代に親しまれ、浮世絵に描かれたさまざまな敗者たちに焦点を当てる展覧会です。
日本人の心を惹きつける「敗者」たち
「判官贔屓(ほうがんびいき)」ということばがあります。源平合戦で平氏に連戦連勝を重ねながら兄頼朝にうとまれ、攻め滅ぼされた源義経が判官の職にあったことから、こうした悲劇的な最期をとげた人物へ同情し、肩を持つ感情のことを言います。
日本人は昔から、戦いに負け、滅びゆく者たちに感情移入しながら、歴史や物語を語ってきました。平家一門や義経をはじめ、楠木正成、明智光秀、西郷隆盛など、そうした例は枚挙にいとまがありません。そして義経の例をみれば明らかなように、勝者と敗者は常に紙一重の存在とも言えるでしょう。浮世絵に描かれたさまざまな人物たちを見ながら、勝つこととは、負けることとは何なのか、思いをめぐらせてみてはいかがでしょうか。
対決!1対1の勝負のゆくえは?
人は時に、自らの力や正義を証明するため、1対1で対決して白黒をはっきりつけようとします。歴史や小説、歌舞伎などの中でも、こうした勝負や競争が物語の山場となることが少なくありません。弁慶と牛若丸の決闘、曽我五郎と朝比奈の力比べなど、浮世絵に描かれた対決の名場面を紹介します。
歌舞伎の悪役~「負け」が宿命づけられた人たち
主人公が強大な敵を倒す勧善懲悪の物語は、現代でも根強い人気を誇ります。江戸時代の歌舞伎や小説では、勧善懲悪の物語は最もポピュラーな筋立ての一つであり、圧倒的な力を持つ悪役が登場し、最後は滅びる筋に観客は喝采を送ったのです。悪役は、いわば負けることが宿命づけられた存在とも言えるでしょう。
力士と遊女が飲み比べ? ユーモアあふれる対決も
生死をかけた、真剣な勝負だけでなく、浮世絵にはユーモアあふれる勝負事も描かれています。当時人気の力士と遊女が飲み競べする作品や、役者の人気争いの様子を、ユーモアたっぷりに描いた作品など、ちょっと変わった対決も紹介。
会期 |
2021年4月15日(木)~2021年5月16日(日)
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会場 | 太田記念美術館 Google Map |
住所 | 東京都渋谷区神宮前1-10-10 |
時間 |
10:30~17:30
(最終入場時間 17:00)
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休館日 | 19日、26日、5月6日、10日は休館 |
観覧料 | 一般 800円 大高生 600円 中学生以下 無料
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TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | https://www.ukiyoe-ota-muse.jp/ |
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見たかったものの緊急事態宣言で諦めていたが、最後2日のみ復活した際に滑り込みセーフ。無残絵的な浮世絵も多かったが、やはり日本人が好きな判官贔屓もあって敗者へのまなざしは憧れにも似ている。
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歴史、浮世絵好きにはたまらないオススメ展覧会。道真、源平合戦、太平記、赤穂浪士等々魅力的な図像の作品ばかり。人気の芳年たっぷり、小林清親の歴史画も素晴らしい。最近、国芳以外の武者絵の名品を観る機会がなかったので嬉しいかぎりです。歌川芳艶、芳房、芳虎の三枚続を堪能しました。
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