5.0
印象派にも幅があります
タイトルに「最後の印象派」とあるとおり後期印象派の2名の画家の作品を中心とした展覧会です。
元祖印象派のモネやルノワール、シスレー、セザンヌなどと比べると、風景の切り取り方や広がりや色遣いがモネやシスレーに近いのかなと感じました。
シダネルとマルタンは同時代に生き、家族で交流があったのですが画風は異なり、色調はマルタンが明るめの黄色、オレンジ、黄緑が目立つのに対して、シダネルは加えて灰色や青が使われていて少し暗くなっています。かなり大雑把に言うとマルタンが朝、春夏に対してシダネルは夕、秋冬という感じでしょうか。もちろんそんな分け方に当てはまらない絵もたくさんあります。
最も印象に残ったのは、マルタンの描いた数点の肖像画でした。女性のバストショットですが、これって印象派?というような少し不気味な感じのする絵でした。
HPにもチラシにも出ていないのでぜひ現地へ赴いてご確認ください。