5.0
色とりどりの糸の色が素敵でした
着付けされた着物をよく目にしていましたが、こちらの作品展を拝見させていただいて、糸の色付け、織物から着物になるまで、全てがデザインされたものなのだと、改めて気づかされました。古来からある色や新しく考え出された染色による、糸の色とりどりに手仕事の素晴らしさに心打たれました。
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「植物の命の色をいただく」と言い、「蚕の命の糸を紡いで織る」と語り、紬織(つむぎおり)で前人未踏の豊かな芸術世界を開拓した染織家、志村ふくみ。
1924年滋賀県近江八幡市に生まれ、母・小野豊の影響で、織物を始めた志村は第4回日本伝統工芸展(1957年)に初出品で入選、その後数々の賞を受け、1990年には紬織の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。
野山の草木を採取した染料で染められた糸と志村独自の図案で織り上げられた作品は、多くの人を魅了し、国際的にも高く評価されています。「民衆の知恵の結晶である紬の創作を通して、自然との共生という人間にとって根源的な価値観を思索し続ける芸術家」として、2014年に第30回京都賞(思想・芸術部門)を受賞。2015年には文化勲章を受章しました。
本展覧会では滋賀県立近代美術館が所蔵するコレクションを中心に主要な紬織着物100点を裂帖や染糸なども含め、「近江八幡にて」「嵯峨Ⅰ」「嵯峨Ⅱ」の3章に分けてご紹介。志村ふくみの約60年にわたる創作の歩みを紹介するとともに、その魅力と芸術の核心に迫ります。
◆ 志村ふくみプロフィール
1924(大正13)年生まれ。染織家、随筆家。32歳のとき、柳宗悦の民藝思想に触れ、母・小野豊の指導で植物染料と紬糸による織物を始める。日本の農家の女性たちによって普段着の着物として織られてきた紬を対象に美を探求。草木から染め出された類まれな多彩さと芳醇さを有する色糸を語彙として携え、経緯の糸の交差と集積という最も原初的で根源的な平織のなかに独自の感性に基づく即興性を取り入れ、無限に色を奏で響かせるという前人未到の美の機軸を拓いた。以後、今日まで、染織家として自然と真摯に向き合い、染織により表現の可能性を追求し続けている。1990(平成2)年、重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定を受け、2015(平成27)年文化勲章を受章。文筆家としても知られ、著書に『一色一生』(大佛次郎賞)、『語りかける花』(日本エッセイスト・クラブ賞)などがある。
会期 |
2020年7月4日(土)~2020年8月30日(日)
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会場 | 姫路市立美術館 Google Map |
住所 | 兵庫県姫路市本町68-25 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
月曜日 ※ただし、8月10日は開館、翌日休館 |
観覧料 | 一般 1,000円(800円) 大高生 600円(400円) 中小生 200円(100円)
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TEL | 079-222-2288 |
URL | https://www.city.himeji.lg.jp/art/ |
5.0
着付けされた着物をよく目にしていましたが、こちらの作品展を拝見させていただいて、糸の色付け、織物から着物になるまで、全てがデザインされたものなのだと、改めて気づかされました。古来からある色や新しく考え出された染色による、糸の色とりどりに手仕事の素晴らしさに心打たれました。
4.0
着物という同じ形を取りながら、志村ふくみさんの世界は小裂れに至るまでそれぞれが違う想いと夢を語りかけてくれる作品群でため息が出ました。中でも塔という同じモチーフの3つの異なる作品はそれを着る人や物語を呼び起こされるようで胸を打たれました。遠いしコロナ怖かったけど見られて良かったです。
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