4.0
さまざまな絵本の原画を見て
チェコの絵本作家は若干知っていましたが、スロバキアは未知だったのでとても興味深く鑑賞しました。描画がほとんどでしたが、中にはコラージュをうまく使っているものもあり(切手を荷物に見立てて貼っていたり…)、原画の細かい部分に見入ってしまいました。平面に向きは関係なく縦横無尽に人や動物が描かれていた作品もシュールな表現で面白かったです。
日本の作家では“さかたきよこ”の存在を知れたのが収穫でした。銅版画の緻密な線や、短い無声のアニメーションが特に際立っていました。ヨーロッパの匂いを感じる作家です。また、荒井良二の作品を見ることが出来たのも嬉しかったです。
他にも大掛かりな立体のセットや読み聞かせの映像などがあり、見応えのある展示でした。絵本の未来は明るいと感じた展覧会でした。