5.0
複製とはいえ
フリーアは門外不出で有名な貴重な日本美術の名品を有する美術館。
レアな肉筆画なら、高精細コピーでもありがたい!のひと言。
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日本美術の宝庫として知られるフリーア美術館(米国ワシントンD.C.)は、所蔵品に関して門外不出の方針を貫いているため、現地を訪問しない限りその秀逸なコレクションを鑑賞することはできません。
そこで本展では、京都文化協会とキヤノンが主催する「綴プロジェクト」(文化財未来継承プロジェクト)の協力を得て、同館が所蔵する膨大な作品群の中から、北斎の肉筆画13点を選抜し高精細複製画を制作、これをすみだ北斎美術館が所蔵する約130点の関連作品と共に展示します。
六曲一双の大作「玉川六景図」に関する詳細な研究をはじめ、肉筆画の「波濤図」と版画の「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」の波の表現を比較展示するなど、最新鋭のデジタル技術と本物の作品の競演によって北斎芸術の真髄に迫ります。
◆国立スミソニアン協会フリーア美術館
1923年にアメリカのワシントンD.C.に設立された美術館で、スミソニアン博物館群のひとつです。所蔵作品は、実業家チャールズ・ラング・フリーア(1854-1919)が、収集した美術品をはじめ約2万6,000点(うち日本美術は1万2,700点)に及びます。中でも北斎の肉筆画は世界屈指のコレクションですが、フリーアの遺言により門外不出となっているため、現地でしか鑑賞することができません。
◆綴プロジェクト(正式名称:文化財未来継承プロジェクト)
オリジナル文化財の保存と高精細複製品の活用を目的として、特定非営利活動法人 京都文化協会とキヤノン株式会社が推進している社会貢献活動です。キヤノンの入力、画像処理、出力に至る先進のデジタル技術と、京都伝統工芸の匠の技との融合により、屏風や襖絵、絵巻物など古くから日本に伝わる貴重な文化財の高精細な複製品を制作し、寺社や美術館等に寄贈しています。
綴プロジェクト公式サイトはこちら
会期 |
2019年6月25日(火)~2019年8月25日(日)
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会場 | すみだ北斎美術館 Google Map |
住所 | 東京都墨田区亀沢2-7-2 |
時間 | 9:30~17:30 (最終入場時間 17:00) |
休館日 |
月曜日 月曜が祝日または振替休日の場合はその翌平日 |
観覧料 | 一般 1,000円(800円) 高校生・大学生 700円(560円) 65歳以上 700円(560円) 中学生 300円(240円) 障がい者 300円(240円)
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TEL | 03-6658-8936 |
URL | https://hokusai-museum.jp/ |
5.0
フリーアは門外不出で有名な貴重な日本美術の名品を有する美術館。
レアな肉筆画なら、高精細コピーでもありがたい!のひと言。
5.0
「高精細複製画」って良く判らなかったのですが、銀座の「フェルメールセンター」を想像してしまいました。なので最初はあまり興味ありませんでした。でも「Canon綴りプロジェクト」と聞くと、京都建仁寺の風神雷神図や方丈障壁画とか談山神社の秋冬花鳥図は素晴らしかったのを思い、出かけることにしました。昨年は広重没後160年でしたが今年は、北斎没後170年、東京近辺だけですが、1月に六本木で「新・北斎展」を見、春には原宿で「富士への道」と熱海MOAで「北斎漫画と冨嶽三十六景」を見、そして夏、横浜そごう「北斎」とすみだではもちろんいつでも北斎ながら、この「フリーア美術館の北斎展」。素晴らしかったです。うん! 我々の様など素人には、本物よりかえって良いです。版画ではなく「肉筆」だから見られる北斎の微妙な技に感動しました。また皆さん書かれていますが、すみだ北斎美術館所蔵の類似作品と比較しつつ見られるのも面白かったです。これからも、もっとCanonさんの綴りプロジェクトが進められることを、そして貴重な素晴らしい作品に沢山、手軽に対面できることを、心から祈ります。
4.0
門外不出の貴重な北斎作品を高精細複製画にて展示。絹本に写しとっているので、実物と比べても見分けつかないのでは。凄い技術です。運筆、滲み、暈しもはっきりと。個人的にはフーリアとすみだ北斎美術館蔵の源氏絵良かったです。玉川六景図もさる事ながら関連した画題に絞った浮世絵、摺物、北斎漫画の展示も北斎芸術の真髄が看取出来、見処は多いです。
5.0
フリーア美術館というと、収蔵品は門外不出のため現地に行かなければ無ることができないのですが、今回は綴プロジェクトとして、高精細複製画が作られたことで、日本でもその作品を目にすることができるようになった展覧会です。
複製画というと、「コピー」と思われがちですが、その技術力の高さは本当に素晴らしく(東京国立博物館等でも行われていた気がします・・・)本物にあるシミや汚れ、経年劣化の具合まで精巧に再現されているので、複製画といわれなければ本物と思ってしまうくらい、リアルです(内覧会にお邪魔してきたのですが、フリーアの学芸員さんもおっしゃっていました)。合わせて、すみだの収蔵品(本物)も描かれている同じモチーフを近くに並べて展示してあり、比べて楽しむことができ、本当に2倍楽しめる展覧会です!!
前期、後期で入れ替わる作品もあるのでぜひ両期ともに見に行きたいです!!
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