4.0
浮世絵美人の自分磨きの様々な様子に、ささやかな女心に感動。
浮世絵と言えば美人画・役者絵・風景画ですが、その美人画の中に見える江戸の女性の装い、という視点で浮世絵を展示する展覧会。
とてもとても面白かったです。自分は昔すこし呉服のお店にいたこともあり、今も特に和布の手芸の趣味があるので、美人画の着物の柄とカキは興味がありました。もちろん、お顔や立ち姿、しぐさに、まあ髪型までは、普段から気にとめて見て来ましたが、化粧とかはかまではあまり注目したことがありませんでした。当時の女性たちは、花魁遊女茶屋看板娘町娘武家娘、子をあやす母まで、皆それぞれなりに、身を清め髪を整え衣服を整えて、ささやかおしゃれにいそしみ、化粧はたぶん道具もあまりなかったし色も種類もあまりなかった、その中で、一生懸命自分を磨く努力を惜しまず頑張っていた様子に触れられ、ちょっと感動しました。浮世絵だけではなく、装飾品や様々な化粧道具や豪華な婚礼用具のも展示され、日本髪の小さな実物見本もあり、ポーラ美術館の協力とありましたので、なるほど納得です。