3.0
新宿にひっそりと
貸し切り環境で鑑賞できました
水彩油彩から本の装丁まで作品数は少ないながら
中村不折の多才なことがわかりました
中村屋の看板の字も次からは不折をおもいだしますね
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明治、大正、昭和期に活躍し、中村屋とゆかりのある洋画家、書家である中村不折(ふせつ)(1866-1943)の生誕150年を記念し、彼の初期からパリ留学時代、晩年までの作品を、油彩画、素描、日本画、書、本の装丁など、約50点で紹介します。
1866年7月10日、中村不折は父 源蔵、母 りうの長男として東京都中央区新川に生まれました。幼名を鈼太郎といいます。明治維新の混乱を避けるため、母親の故郷である長野県高遠町(現在の長野県伊那市)に移り、青年期を過ごします。19歳の頃、働きながら北原安定に漢学、真壁雲卿に南画を学び、さらに独学で西洋画を習得したといわれています。その後、長野師範学校の夏季講習で河野次郎に洋画の初歩を学んで啓発され、1888 年に上京。画塾「不同舎」に入門して、小山正太郎に師事しました。
1890 年に小山、浅井忠らが創立した明治美術会の第2回展覧会に水彩画を出品して、美術界にデビューし、第5回展に油彩画を出品すると、その名が認められ始めます。浅井忠の紹介で正岡子規が編集責任を務める「小日本」の挿絵を担当し、126 号で初めて「不折」の名が使われました。
日清戦争では、従軍絵師として中国に渡り、中国や朝鮮の芸術に触れる機会を得ます。また、1901年に渡仏。はじめはラファエル・コランに師事し、後にアカデミー・ジュリアンに籍を置いてジャン=ポール・ローランスに絵画の基礎を学びました。
1905年に帰国すると、太平洋画会に所属するとともに太平洋画会研究所で教鞭を取り、後に中村彝や鶴田吾郎らを指導。また子規を通して作家と交流し、夏目漱石の『我輩は猫である』や島崎藤村の『若菜集』などの挿絵や題字を手掛けました。晩年は、人文画や南画なども制作し、書家としても活動しています。
本展では、中村屋サロンの芸術家のひとりである不折の生誕150年を記念し、台東区立書道博物館の所蔵作品を中心に、不折の初期から留学期そして晩年までの油彩画、素描、日本画、書、本の装丁など、合わせて約50点を展観します。
会期 |
2016年4月30日(土)~2016年7月24日(日)
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会場 | 中村屋サロン美術館 Google Map |
住所 | 東京都新宿区新宿3丁目26番13号 新宿中村屋ビル3階 |
時間 | 10:30~18:00 (最終入場時間 17:40) |
休館日 |
火曜日 ただし、5月3日(火)は開館 |
観覧料 | 大人 300円
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TEL | 03-5362-7508 |
URL | https://www.nakamuraya.co.jp/museum/ |
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貸し切り環境で鑑賞できました
水彩油彩から本の装丁まで作品数は少ないながら
中村不折の多才なことがわかりました
中村屋の看板の字も次からは不折をおもいだしますね
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展示自体が点数がすくないのと静かで人もさほど多くないので、ゆっくりと油彩・水墨などたっぷり独り占めで見ることができました。
展示自体は文句なし、ですが、グッズ(絵葉書など)がすくないのが毎回残念なので、★3つです。
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実は、洋画家・中村不折のことを、恥ずかしながら不勉強でこれまで知りませんでした。で、その画業の一端を紹介した展覧会が、同氏とゆかりある中村屋サロンで開催されているというので、いそいそと出かけてみました。
初めて足を踏み入れた同サロン。こじんまりしてなかなか良い雰囲気ですね。ただし絵画保護のためか照明が暗めで、作品によっては若干見づらい印象も。
さて、中村不折にとって今年は、かの黒田清輝と同じく生誕150年にあたるとのこと。ちなみに、フランスで洋画を学んだ経験も両者に共通していますが、全く異なるのはその境遇。中村不折は苦学を重ねた末に画家への道を掴み取っています。しかも洋画が本業といいつつ、書家・日本画家としても活躍。本展では個性あふれる書体や見事な掛軸なども見られ、その実力を確認できたのは大きな収穫でした。
一方、今回展示の洋画の中では、裸体画が特に印象に残りました。掲示された年表に拠ると、結婚後の三十代半ばにして単身渡仏し洋画修業とあり、十代でフランスへ向かった黒田清輝とは対照的です。そんなことも念頭に先の裸体画を見た時、男女の別を問わずそこにどっしり描かれた骨太な画風に、私は思わず“明治男の逞しい気骨”を重ね見たのでした(・・・って、私の勝手な妄想ですが)。
ところで帰宅後インターネット検索したら、フランスから帰国後の中村が参加した「太平洋画会」は、黒田清輝らが率いる「白馬会」とともに明治画壇を二分する団体だったとか。さらに、この太平洋画会を創設した洋画家・吉田博の大回顧展が目下、千葉市美術館で開催中と知り、こちらもぜひ行ってみたくなりました! 吉田氏については「黒田清輝をぶん殴った男」とのウワサ話もネット上に散見され、ますます興味津々・・・(笑)。
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