4.0
「文化財よ、永遠に」展を鑑賞して
長い時間を経て、間違いなく劣化し、当初の美しさを失っていく美術品を「永遠に」と願い、時間の残酷さに抗する仏師や専門家にスポットを当てた展覧会。解説もあくまで修復作業の紹介に重点がかけられており、特に修復された仏像からは、たずさわった専門家の技と知恵、古刹の地元住民の祈りの声が聞こえるような気がする。
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文化財は長い時間の中で幾度かの修理を経ています。そして、いま修理が必要な作品もありますが、修理には知識と技術、そして費用が必要です。
公益財団法人住友財団では、文化財の維持・修復の費用を助成しています。その事業が間もなく30年を迎えるのを記念して、助成対象の文化財を紹介する企画を泉屋博古館(京都)、泉屋 博古館 分館(東京)、九州国立博物館、東京国立博物館の4会場で同時期に開催します。
住友財団文化財修復助成によって近年よみがえった国宝や重文を含む文化財を展示し、その修理の最前線を紹介します。
京都会場では、修復された古都ゆかりの文化財を展示します。歴史に育まれた思想や信仰、さらには洗練された美意識をも感じとっていただけると幸いです。
会期 |
2019年9月6日(金)~2019年10月14日(月・祝)
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会場 | 泉屋博古館 Google Map |
住所 | 京都府京都市左京区鹿ヶ谷下宮ノ前町24 |
時間 | 10:00~17:00 (最終入場時間 16:30) |
休館日 |
月曜日 9月17日・24日 ※ただし、9月16日・23日は開館 |
観覧料 | 一般 600円(480円) 大学生・高校生 400円(320円) 中学生以下 無料
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TEL | 075-771-6411 |
URL | https://www.sen-oku.or.jp/kyoto/ |
4.0
長い時間を経て、間違いなく劣化し、当初の美しさを失っていく美術品を「永遠に」と願い、時間の残酷さに抗する仏師や専門家にスポットを当てた展覧会。解説もあくまで修復作業の紹介に重点がかけられており、特に修復された仏像からは、たずさわった専門家の技と知恵、古刹の地元住民の祈りの声が聞こえるような気がする。
4.0
修復を重点とした展覧会はとても珍しいのではないでしょうか。
それぞれの文化財のどの部位を修復したとか、その方法、また修復によって新たに発見されたものの紹介がなどあり、小ぢんまりとした展覧会ではありますが、その展示品は大変充実しています。
普段は修復されていたとしても、どこを直したかなどわからないわけですが、それを敢えて見せることで、文化財保存について考えさせられ、また同時にその技術の高さにも感心させられます。
修復、という部分以外にも、山水屏風の細やかさ、明月記が残した興味深い記録、融通念仏勧進帳の書跡の見事さなど、見どころが多く、良質な展覧会です。
4.0
修復後の仏像や絵画と共に修復前後の写真や説明文が展示されていました。
訪れた日は、季節外れの猛暑で疲れてしまい、残念ながら説明文の内容が頭に入っていきませんでした。
ゆっくりと修復工程のビデオを見て、修復された作品を鑑賞すべきでした。
こちらの博古館には、京都に行くと滞在時間が少ないとわかっていても訪れてしまいます。私にはとても癒される場所です。
5.0
作品はもちろんですが、修復にあたっての苦労なども解説されていて、とても興味深く鑑賞できました。作品と鑑賞者、文化財保護との関わりについて解説されている作品がありましたが、とても興味深い内容で、文化財保護について新しい視点でした。
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