5.0
文句無し
カラヴァッジョ展が国内で開催されると聞いた時から、楽しみにしていました。
カラヴァジェスキの作品も素晴らしいものばかりでしたが、何と言ってもカラヴァッジョ本人の作品は別格で、圧倒され足を止めて見入ってしまいました。
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ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(1571-1610年)は、西洋美術史上最も偉大な芸術家のひとりであり、イタリアが誇る大画家です。彼の理想化を拒む平明なリアリズムや、劇的な明暗法によって浮かび出る人物表現は、バロックという新時代の美術を開花させる原動力となりました。彼の画法はイタリアのみならずヨーロッパ中からやってきた画家たちによって熱狂的に継承され、その影響はルーベンスやラ・トゥール、レンブラントなど、17世紀の数多の画家たちに及んでいます。
本展は、イタリアの代表的な美術館などが所蔵するカラヴァッジョの名作と、彼の影響を受けた代表的な継承者たちによる作品を合わせた50数点を展示します。また、裁判や暴力沙汰といった彼の生涯をしばしば波立たせた出来事を記録した古文書など、同時代史料も併せて出品し、カラヴァッジョの人生と芸術両面におけるドラマをご紹介します。
◆ 《法悦のマグダラのマリア》世界初公開!
2014年、長いこと行方不明とされていたカラヴァッジョの作品が発見されました。《法悦のマグダラのマリア》。この作品は、カラヴァッジョが殺人を犯してローマを逃亡し、近郊の町で身を隠していた1606年の夏に描かれたもので、その4年後の1610年、彼がイタリアのポルト・エルコレで不慮の死を遂げた時、彼の荷物に含まれていた「1枚のマグダラのマリアの絵」がこれであると考えられています。科学調査を受け、カラヴァッジョ研究の世界的権威であるミーナ・グレゴーリ氏が本作を"カラヴァッジョ真筆"と認定。世界で初めて、本作品が公開されることとなりました。
会期 | 2016年3月1日(火)~2016年6月12日(日) |
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会場 | 国立西洋美術館 Google Map |
住所 | 東京都台東区上野公園7番7号 |
時間 |
9:30~17:30
(最終入場時間 17:00)
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休館日 |
月曜日 ※ただし、3月21日(月)、3月28日(月)、5月2日(月)は開館、3月22日(火) |
観覧料 | 一般 1,600円(1,400円) 大学生 1,200円(1,000円) 高校生 800円(600円)
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TEL | 050-5541-8600 (ハローダイヤル) |
URL | http://caravaggio.jp |
5.0
カラヴァッジョ展が国内で開催されると聞いた時から、楽しみにしていました。
カラヴァジェスキの作品も素晴らしいものばかりでしたが、何と言ってもカラヴァッジョ本人の作品は別格で、圧倒され足を止めて見入ってしまいました。
5.0
最終週は午後8時まで開館時間が延長されていたので、それほど混雑することなく鑑賞することが出来ました。また世界遺産登録を目指す国立西洋美術館自体の雰囲気もあって素晴らしい美術展でした。
トラブルメーカーで殺人犯で逃亡者。彼が起こした数々の事件の史料の展示もあり、より深く人間カラヴァッジョを感じることが出来ました。
作品は宗教画も多くそれぞれの作品の細かい意図を理解出来たとは思いませんが、それでも強く引き付けられ、生で観る迫力と雰囲気に圧倒されました。
美術史に名を残す人物とそのフォロワーの人々の作品を堪能しました。
5.0
「濃厚」。同展を観てまず思い浮かんだのが、この言葉。まさにイタリアならではのリアルな濃厚さが会場には溢れていました。ヘンかもしれませんが、個人的には、映画でたとえるとヴィスコンティやフェリーニなどといった同国の巨匠たちの監督作を観た後の印象に近いかも。
ひたすら自らの才能だけを信じ、人生を駆け抜けたカラヴァッジョ。会場内の作品解説パネルや展示品の裁判記録などから、「天上天下唯我独尊」な芸術家の典型的な姿が浮かびあがります。
が、その一方、彼の作品の前に立つと、しばしば言及される「光と影」だけでなく、絵画に宿る美と醜、快楽と苦痛、そんな種々の感情がないまぜになって押し寄せてきます。さらにこれらが400年以上も前に描かれたことを思うと、一層圧倒されました・・・。
本展にはカラヴァッジョ以外にも、昨年その回顧展が開催されて私自身いっぺんに虜となったグエルチーノをはじめ、グラマティカやジェンティレスキ、ラ・トゥールほかバロック期の画家たちの作品が出展されています。総点数50点余りと、決して多くはないけれど、見どころは満載。たっぷり2時間弱、充実した幸せなひとときを過ごすことができました。
5.0
もともとルーベンスやベラスケスなど、バロックの時代の芸術に強く心惹かれるものがありますが、今回11点という多くのカラヴァッジョ作品が一同に観られ、また、彼の影響を受けた、カラヴァッジェスキたちも、想像以上に素晴らしく、なんとも贅沢な時間でした。
なんといっても、展覧会の会期前に、世界で初めて、カラヴァッジョの真筆と決定づけられた、亡くなった際に持っていたという「法悦のマグダラのマリア」が観られたことは、夢のようでした。
いずれの絵も素晴らしくて、絵画の前からなかなか離れることが出来なかったのですが、ギリシャ神話にある、水面に移る自分の姿に恋をする男性「ナルキッソス」が描かれた一枚が特に印象的でした。まるでそこに存在しているかのような臨場感と、少年が水面に映る姿を見ながら、切ないまでに愛おしく、うっとりとしている心のうちが、こちらにまで伝わってくるようで、すっかり絵の世界に引き込まれてしまうのです。
また、カラヴァッジョの作品は、描かれる人物の衣装、テーブルクロスなどの布類の素材感やひだや柄などがいずれも緻密に写実的にセンス良く表現されていたのも見事でした。
これだけの展覧会が日本で観られるのは、本当に貴重な機会だと思います。できることならばもう1度足を運びたいです。
5.0
カラヴァッジョ展、素晴らしかったです。「観た」というよりも「体験した」という感じです。
「果物籠を持つ少年」「バッカス」の美しさ、力強さ。「トカゲに噛まれる少年」の表情には、こちらにも驚きと痛みが伝わってくるようです。
カラヴァッジョの作品は10点ほどですが、そのすべての作品がとても強烈です。
インターネットや写真では見ていたのですが、やはり本物の生々しさ、力強さは全く違いました。
カラヴァッジョの影響を受けた「カラヴァジェスキ」と言われる画家たちの作品との比較ができるものとても良かったです。
そして最も印象に残ったのは、殺人を犯し逃亡中に描かれた「法悦のマグダラのマリア」です。マリアの法悦の表情の凄み、そして迫力に引き込まれます。本当に生きて目の前にいるようで、彼女の邪魔をしてはならないような気がして、音を立てないように息さえ止めてしまいました。
5.0
現存する作品はわずか60点あまりといわれるカラヴァッジョの真筆が、なんと11点も集結! 世界初公開という「法悦のマグダラのマリア」もすばらしい作品でした。
それにしても、カラヴァッジョといえば(ボクが)まず思い浮かべるのは「果物籠を持つ少年」なのですが、、てっきり人物(少年)がメインだと思っていたのですよ。それが、まさか果物のほうがメインだったとは(汗)。知らなかったよ、、ほんと、果物がとっても美味しそうに描かれていました。
カラヴァッジョが好きな人はもちろん、そんな好きじゃないよーという人にも、お薦めの展覧会です。観に行けばきっと感動します♪
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