4.0
これだけの土牛作品を館蔵だけで見せられる山種さんはやっぱすごいです。
今回の展覧会は奥村土牛ただ一人の作品です。院展出品作や人気作品を中心に、特に選りすぐった作品・資料60点以上が展示され、質・量ともに奥村土牛のベスト・オブ・ベストといった感じですが、これみな山種さんが所蔵している作品なのですね。それがとにかくすごいです。人生の全てを「描くこと」に捧げ、101歳まで絵筆を握り続けた、その画業全てを、じっくり見せてくれる展覧会でした。真面目な探究心と情熱という、その人となりも見ることが出来ました。とても静かな気持ちになれました。
今回、土牛生誕130年ということですが、広尾開館10周年記念ともあります。山種さんが、自分の高校大学母校の真裏になるこの広尾に来てもう、10年もたったのですね。初めは本当に驚きました。千鳥ヶ淵にあった時は、今頃ならお花見散策と合わせて見に行っていましたね。それもそれですが、今回は何もない広尾で、静かに楽しむのが似合う感じの展覧会でした。
カフェの土牛展オリジナル和菓子は、私は今回「千本桜」を連れは「海原」を頂きました。