4.0
役に立つ
会場に着くと、小さなお子さん連れの家族が沢山いて皆さん楽しそうに鑑賞&遊んでいる姿が目につきました。タイトルの「役に立たない機械をつくった男」は全く逆で「役に立つ機械をつくった男」じゃないかと思った次第です。
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イタリアの画家にして、デザイナー、さらには絵本を多数制作し、子どものための造形教育にも力を注いだ、ブルーノ・ムナーリ(1907-1998)。
その多彩な活動を短い言葉で表すのは困難ですが、その作品は、どんなジャンルのものであってもシンプルな考え方から作られており、誰にでも(大人でも、子どもでも)親しめるものとなっています。
本展覧会では、イタリア未来派に始まるムナーリの活動を、約300点の作品で振り返ります。
会期 |
2018年11月17日(土)~2019年1月27日(日)
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会場 |
世田谷美術館
![]() |
住所 | 東京都世田谷区砧公園1-2 |
時間 | 10:00~18:00 |
休館日 |
月曜日 12月25日(火)、2019年1月15日(火) 年末年始 12月29日(土)~2019年1月3日(木) ※ただし12月24日(月・振休)、2019年1月14日(月・祝)は開館 |
観覧料 | 一般 1,000円(800円) 65歳以上 800円(600円) 大高生 800円(600円) 中小生 500円(300円)
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TEL | 03-5777-8600(ハローダイヤル・展覧会案内) |
URL | https://www.setagayaartmuseum.or.jp/ |
4.0
会場に着くと、小さなお子さん連れの家族が沢山いて皆さん楽しそうに鑑賞&遊んでいる姿が目につきました。タイトルの「役に立たない機械をつくった男」は全く逆で「役に立つ機械をつくった男」じゃないかと思った次第です。
4.0
「役に立たない機械」って、そもそも機械なのかい?
何かの用を足すのが機械のはずで、役に立たないなら機械をやめているんじゃない?
すると、今度は「読めない本」。読めないなら本ではないだろう。でも目の前にあるのは一応は本、読めないけれど本。
じゃあ、本ってなんだ。機械ってなんだ。
展覧会の終盤で、読めるような読めない文字も登場します。
なるほど、そうやって本来の目的を剥ぎ取って、機械なり本なりの本質をあぶりだしているのか・・・
コラージュ作品は考古学的手法を使ったそうで、ほら、博物館で恐竜の化石なんか、骨格の一部が化石、残りはそこから復元した模型なんてこともある。発掘されない部分を想像で補って全体を再構成する。それをコラージュに用いたのね・・・
などど、理屈をひねくりまわしてもブルーノ・ムナーリの作品をわかったことにならないんじゃない?
イタリア未来派から始まって、絵画彫刻、雑誌書籍のデザイン、工業デザインに、絵本や玩具、幅広い活動は付け焼刃の理屈で整理できるものではありません。
わかったような気分になってはいけません。
一番いいのは子供を連れて行くことかもしれません。そして、展示のおしまいにある、ブルーノ・ムナーリの玩具をいっしょに遊ぶ。芸術を体で感じたうえで、その感覚を保ちつつ順路を逆に見ていく。それがいいんじゃあないかなあ。
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