4.0
熊谷守一の全貌がわかる
熊谷に関するいくつかの謎がキーワードとなって構成されており、その作品を深く知ることができる。初期から晩年までの作風の変化を彼の人生と重ね合わせて観ることができる格好の機会であった。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ - 日本全国 294 の美術館・博物館と 807 の開催中&開催予定の展覧会をご紹介中!
熊谷守一(くまがいもりかず 1880‐1977)は、明るい色彩と単純化された形を特徴とする作風で広く知られます。特に、花や虫、鳥など身近な生きものを描く晩年の作品は、世代を超えて多くの人に愛されています。
その作品は一見ユーモラスで、何の苦もなく描かれたように思えます。しかし、70年以上に及ぶ制作活動をたどると、暗闇でのものの見え方を探ったり、同じ図柄を何度も使うための手順を編み出したりと、実にさまざまな探究を行っていたことがわかります。
描かれた花や鳥が生き生きと見えるのも、色やかたちの高度な工夫があってのことです。穏やかな作品の背後には、科学者にも似た観察眼と、考え抜かれた制作手法とが隠されているのです。
東京で久々となるこの回顧展では、200点以上の作品に加え、スケッチや日記などもご紹介し、画家の創造の秘密に迫ります。
明治から昭和におよぶ97年の長い人生には、貧困や家族の死などさまざまなことがありました。しかし熊谷はひたすらに生き、そして描き、95歳にしてなお「いつまでも生きていたい」と語りました。その驚くべき作品世界に、この冬、どうぞ触れてみて下さい。
会期 |
2017年12月1日(金)~2018年3月21日(水・祝)
|
---|---|
会場 |
東京国立近代美術館
![]() |
住所 | 東京都千代田区北の丸公園3-1 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 |
月曜日 年末年始(12月28日~2018年1月1日) 1月9日(火)、2月13日(火) ※ただし 1月8日、2月12日は開館 |
観覧料 | 【当日券】 一般 1,400円(1,000円) 大学生・専門学校生 900円(600円) 高校生 400円(200円) 【前売券】 一般 1,200円 ※ペアチケット2枚で 2,000円 大学生・専門学校生 800円 高校生 300円
|
TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | http://kumagai2017.exhn.jp/ |
4.0
熊谷に関するいくつかの謎がキーワードとなって構成されており、その作品を深く知ることができる。初期から晩年までの作風の変化を彼の人生と重ね合わせて観ることができる格好の機会であった。
4.0
ひとりの画家の模索と人生を感じるよい構成でした。70才を超えてからの美しい作品の数々には感動しました。熊谷守一を深く知ることができます。
5.0
あの独特の線で囲まれた絵、一見子供が書いたのかとおもうような単純化下ラインのイメージでした。
初期の作品のデッサンや油絵は前線違った写実的なものだったり、ちょっと怖くなるようなモチーフのものもあったりと興味深いです。
そこから晩年の赤いラインの柄に至るまでの葛藤やチャレンジが面白く、また家族を失ったりと心に響くデキゴトが影響して形成されていくあたりも面白かったです。晩年の作品は本当にココロが穏やかになり、見ているうちにいつの間にかにっこりしてしまうような植物や動物達がえがかれていて、会場を出るときには思わずほほが緩んでこころがあったかくなっていました。
リピート決定!!な、何度でも見たくなる展覧会です。
あわせて熊谷守一美術館も行ってきましたが、こちらもオススメです。
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿は、
こちらから。ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
東京都千代田区で開催中の展覧会
熊谷守一 《猫》 1965年 愛知県美術館 木村定三コレクション
熊谷守一 《稚魚》 1958年 天童市美術館
熊谷守一 《雨滴》 1961年 愛知県美術館 木村定三コレクション
熊谷守一 《ハルシヤ菊》 1954年 愛知県美術館 木村定三コレクション
熊谷守一 《御嶽》 1954年 岐阜県美術館