5.0
理想の画家人生かも
まったく知らなかった画家だが、写生旅行先にそのまま居ついて漁師になったり、いまの京都市芸大に入学してけっこう優秀だったのに戦後は画壇から距離を置き、飄々と作品を作り続けたという。。富士山とか民家とか、奈良の風景とか、素朴な題材を独自の切り方(視点)で、ファンタジーのような構図とものすごい細密な描写、画の強さ。これはすごい! 印刷の複製では到底おっつかない世界で、実際に見ないとこのすごさはわからないと思う。
いまではネット等の口コミでおおいに話題になり(本人が望まなくとも)名声を得ていたかもしれないが、当時は、特に日本画界は画壇から離れたら「いないもの」とみなされたのかもしれない。
でもこんなりのびのびととらわれずに描き続けて、近所の人に愛されて、これって理想の生き方じゃない?