5.0
貴重な展覧会
作品数が多く貴重な機会でした。ジャコメッティのブロンズ作品は見る角度によって印象が変わるので、見飽きませんでした。一件、細すぎるように思いますが、よく見るとタッチやラインに品があるように思いました。あのプロポーションを作り続けたジャコメッティはユニークな人だなとつくづく思いました。家族で鑑賞して、夏休みの思い出になりました。
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スイスに生まれ、フランスで活躍したアルベルト・ジャコメッティ(1901-1966年)は、20世紀のヨーロッパにおける最も重要な彫刻家のひとりです。
アフリカやオセアニアの彫刻やキュビスムへの傾倒、そして、1920年代の終わりから参加したシュルレアリスム運動など、同時代の先鋭的な動きを存分に吸収したジャコメッティは、1935年から、モデルに向き合いつつ独自のスタイルの創出へと歩み出しました。それは、身体を線のように長く引き伸ばした、まったく新たな彫刻でした。
ジャコメッティは、見ることと造ることのあいだの葛藤の先に、虚飾を取り去った人間の本質に迫ろうとしたのです。その特異な造形が実存主義や現象学の文脈でも評価されたことは、彼の彫刻が同時代の精神に呼応した証だといえましょう。またジャコメッティは、日本人哲学者である矢内原伊作(1918-1989年)と交流したことでも知られ、矢内原をモデルとした制作は、ジャコメッティに多大な刺激を与えました。
本展覧会は、南フランスにあるマーグ財団美術館のコレクションを中心としたジャコメッティの大回顧展です。この稀代の彫刻家の作品を数多く所蔵するマーグ財団美術館は、パリとチューリヒのジャコメッティ財団と並んで、世界3大ジャコメッティ・コレクションの一角を占めています。本展覧会には、ジャコメッティの貴重な作品を所蔵する国内コレクションのご協力も仰ぎつつ、初期から晩年まで、彫刻、油彩、素描、版画など、選りすぐりの作品、約135点が出品される予定です。
会期 |
2017年6月14日(水)~2017年9月4日(月)
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会場 |
国立新美術館
![]() |
住所 | 東京都港区六本木7-22-2 |
時間 |
10:00~18:00
(最終入場時間 17:30)
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休館日 |
火曜日 |
観覧料 | 一般 1,600円(1,400円) 大学生 1,200円(1,000円) 高校生 800円(600円) 【期間限定前売券】 ペア得チケット(2枚1組)2,500円(税込) 販売期間:2月15日(水)~3月31日(金)(期間限定販売)
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TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | http://www.tbs.co.jp/giacometti2017 |
5.0
作品数が多く貴重な機会でした。ジャコメッティのブロンズ作品は見る角度によって印象が変わるので、見飽きませんでした。一件、細すぎるように思いますが、よく見るとタッチやラインに品があるように思いました。あのプロポーションを作り続けたジャコメッティはユニークな人だなとつくづく思いました。家族で鑑賞して、夏休みの思い出になりました。
3.0
「細い人物彫刻=ジャコメッティ」というくらいの理解で出かけて行った展覧会でしたが、究極を目指さずにはいられないジャコメッティの、創作に向かう姿勢が怖いくらいに感じられました。ジャコメッティを知りたい人には、必見です。
5.0
彫刻作品のエネルギーは、放出というよりも内に含みこむようでした。
静かなのに完全な静止ではなく、作品表面の凹凸は、ジャコメッティの眼差しを何度も重ねられた痙攣する美しさにも見えます。
3.0
本日、乃木坂の国立新美術館で開催されているジャコメッティ展を観た。ほどよい分量でジャコメッティの良さを存分に味わえる展示でした。
4.0
どうしてこんなにそいの?とか長いの?とか不思議なのですが、いつも間にかそれが当たりまえにみえてくる、不思議な展覧会です。まだ混んでいないのでぐるぐる周りをまわりながら、心ゆくまで独り占めしてきました!!
3.0
おそらく、大方の人が想像する展覧会とは違う。
細かく、章を16にも分けて、ジャコメッティの生涯を俯瞰するが、要するに、全体として何を言いたいか分からない。
何か、アピールする材料が欲しい。
例えば、日本の哲学者矢内原をモデルにした事で、日本との関係を示唆して、浮世絵を若きジャコメッティが模写した事を伝えるが、その一点しか、浮世絵の模写はない。こういうところを膨らませることは何故出来なかったのか?
例えば、ジャコメッティの細長い彫刻は「現実をありのままに写した」と言うが、現実をありのままに写すと、細長くなるのは、普通に考えて、ジャコメッティの空間認識に問題がある。そこいら辺を突き詰められないか。
展示は総花的であり、焦点が絞れていない。
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アルベルト・ジャコメッティ《女=スプーン》1926/27年 ブロンズ
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アルベルト・ジャコメッティ《鼻》1947年 ブロンズ、針金、ロープ、鉄
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アルベルト・ジャコメッティ《小像》1946/80年 ブロンズ
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アルベルト・ジャコメッティ《大きな像(女:レオーニ)》1947年 ブロンズ
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アルベルト・ジャコメッティ《3人の男のグループ(3人の歩く男たち)》1948/49年 ブロンズ
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アルベルト・ジャコメッティ《林間の空地、広場、9人の人物》1950年 ブロンズ
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アルベルト・ジャコメッティ《犬、猫、絵画》1954年 リトグラフ、ヴェランアルシュ紙
マルグリット&エメ・マーグ財団美術館、サン=ポール・ド・ヴァンス
Photo Claude Germain –Archives Fondation Maeght, Saint-Paul de Vence (France)