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古代から現代まで、様々なきらめきの世界に、うっとり
これまで何度となく訪れた「箱根 ガラスの森美術館」。実に久々に訪ねました。
たまたまこの日、天気は曇りで、ほとんど陽が射さず、庭園のガラスたちのきらめきはイマイチでしたが、しっかりライティングされて見せる館内のガラスや螺鈿たちは、とても素晴らしかったです。
今回の企画は「軌跡のきらめき ~神秘の光彩、ガラスと貝細工」ということです。長い年月を経て虹色のきらめきを放つように変化をとげた、自然が生み出した古代ガラスの神秘のきらめき、や、古代ガラスへの憧れから生み出された、つややかな輝きのラスター彩ガラス、瑪瑙やオパールなどの宝石が持つ色彩に挑戦したヴェネチアン・グラス等をはじめ、貝が生み出す真珠層のきらめきを活かした螺鈿細工など、古代から現代にいたる約90点の作品が紹介されています。工芸系が大好きな私は、正直、何度も見たモノでも、感激しています。
古代ローマのガラス器の一部は、虹色に輝くことで知られています。古代オリエント博物館だけでなく、たぶん誰もがあちこちで目にしているはずです。ですが多くの人は、古いものという感覚で見流し、最初からこのように作られていたのではないということは、あまり気にしていません。土の中で2000年近く眠っていた間に、「銀化」と呼ばれる化学現象が起きたと明記されています。仕組みはこうです。地下水の染みこみによる浸食でガラス内のアルカリ成分が抜け落ち、表面の剝離で複数の層ができ、そこに反射した光が互いに干渉し合うことで、きらめきを放つ。これを「構造色」と呼ぶのだそうです。なるほど。その化学変化は人為的に起こすことは出来ない、ということの様です。このきらめきに魅せられた職人たちの努力が、研究と努力を重ね、やがて様々な名品を生み出させた様なのです。ヴェネチアの技術は、3万色にのぼる色彩表現を持つといわれ、自分が35年も前あちらに旅行した折、いろいろ詳しく説明されて自分でも勉強しましたが、レース表現の技術や、ガラスに含まれるリン酸化合物などによる光の屈折で色合いが幻想的に変化する「オパールセント・グラス」や、銅の結晶がガラス内できらめく「アベンチュリン・グラス」など、優れて美しいガラス製品が次々生み出されました。そんなヴェネチアングラスの代表たちも並びます。出来ればターンテーブルに載せて、光の変化も見せてほしかったです。… Read More















