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静の押元&動の染谷 ― 逆も然り
YouTubeで見つけて興味を抱きつつ時が過ぎ、最終日午後に駆込むことができ、半ば興奮気味の大満足です。
押元一敏さんの富士・滝・岩。染谷香理さんの和服・女性・花。
本展のサブタイトル「静と動の交錯」とあるように、主催者は、静の押元&動の染谷、と、分かりやすい対比で二人の世界を紹介しています。これ、私の印象では、イエス&ノーです。
押元氏の富士や川岩の大作は、題材こそ不動の巨塊ですが、高解像大画面の写実画の前に暫したたずむと、風の音、水の音が聞こえてくるようです。
「静」中「動」あり。
染谷氏の華やかな画面に舞う、和服姿の若い女性や花弁。動きの一瞬の切り取りのようでいて、完全静止の平面画像に封じ込められたような、独特のモンタージュ感を醸します。
「動」中「静」あり。
ピックアップは染谷氏の≪夜昼桜図≫。
尾形光琳の国宝≪紅白梅図屏風≫のオマージュ作品として、まず印象に残ります。中央の川を挟み、2人の女性の着物の絵柄の対比、左の夜桜、右の昼桜。そして龍のように舞う帯、背景の金地。この、華やかで優雅な時の流れを突然閉じ込めたかのような違和感、そこに醸される死生観。ゾクゾクします。
二人の作家との素敵な出会いでした。









