4.0
実演する笹本さんは、アーティスト&アクター
ニューヨークで活躍中の笹本晃さんの本格的な個展。そしてご本人によるパフォーマンス実演も3期間に設定あり。ということで、今秋大注目していた展覧会です。
運よく11月の4日間の実演開催期に、訪問が叶いました。
実演を見たのは《スピリッツの3乗》という、2021年弘前れんが倉庫美術館初出の作品。
かつて酒造に使われていた煉瓦倉庫を改築した弘前美術館で、建築廃材を用いて制作したインスタレーションを、都現美向けにアレンジして移設されている。蒸留器のような形状のガラス造形物やダクトパイプを並べ、暗く大きな部屋に風が循環する仕掛け。パフォーマンスでは、学校の先生のように、黒板に見立てたガラスボードに、天気図やら人生の歩みやらを蛍光色ペンで図説する。やがて、床に転がる長さ10数メートルの蛇腹パイプダクトを手に取ると、まるで新体操のロープ演技のようにダクトを操りつつ、場内を走り廻るダンスパフォーマンスが展開する。そのうちに、特に前触れもなく、フィナーレの如き演出もなく、部屋を退場して終演。
パフォーマンス・アートの実演鑑賞は初体験でした。
約30分の実に貴重な体験。笹本さんは、アーティストでもあり、アクターだ。
そして、笹本さんの一挙手一投足に集中する数十名の観者も、このパフォーマンス・アートの構成要素だと気づく。
私が観た作品も含め、4作品で実演が企画されている。当然、殆どの来場者は実演を見られないので、インスタレーションの部屋の横で実演時のビデオ映像が用意されている。
こういう展示構成なので、約30分の長尺のビデオが8本。その他にも10分程度の尺が数本あり。
ビデオアートではないので、途中からつまみ食いの鑑賞には向かない。
なので、しっかり観ようとすると膨大な時間と集中力を要します。これは悩ましい。
私の滞在時間は2時間半。半分くらい味わえただろうか。










