3.0
時代とは言え、悲しい事件
辞世の句、古文で何が書かれているか理解するのが難しく(現代語訳がほしかった)、雰囲気で感じる程度ですが、その中で、心に留まったのが、お愛23歳の句でした。
「くさもきもみなほとけ そときくときはおろかなる みもたのもしき かな」
大般涅槃経の「草木国土 悉皆成仏」から自身の成仏を確信した句、死を直前にてこの句が読める心の強さを感じました。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ - 日本全国314の美術館・博物館と716の開催中&開催予定の展覧会をご紹介中!
豊臣秀吉の甥として生まれた秀次は、関白にまで上り詰めたものの、次第に秀吉と疎遠になり、ついには自害に追い込まれました。災禍は妻子にも及び、縁者はすべて京都の三条河原で処刑されました。瑞泉寺は、秀次一族の菩提を弔うためにその処刑地跡に建てられました。
豊臣秀次の430回忌にあたる当年、瑞泉寺が所蔵する秀次一族に関わる作品を中心に、瑞泉寺の寺宝を紹介します。
会期 | 2024年6月18日(火)~2024年8月4日(日) |
---|---|
会場 |
京都国立博物館
![]() |
展示室 | 平成知新館1F-2~4 |
住所 | 京都府京都市東山区茶屋町527 |
時間 |
9:30~17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 |
月曜日、7月16日(火) ※ただし7月15日(月・祝)は開館 |
観覧料 | 一般 700円 大学生 350円
|
TEL | 075-525-2473 (テレホンサービス) |
URL | https://www.kyohaku.go.jp/jp/exhibitions/feature/b/hidetsugu_2024/ |
3.0
辞世の句、古文で何が書かれているか理解するのが難しく(現代語訳がほしかった)、雰囲気で感じる程度ですが、その中で、心に留まったのが、お愛23歳の句でした。
「くさもきもみなほとけ そときくときはおろかなる みもたのもしき かな」
大般涅槃経の「草木国土 悉皆成仏」から自身の成仏を確信した句、死を直前にてこの句が読める心の強さを感じました。
3.0
史実として知っていても、巻き込まれた人たちの辞世の歌を目の当たりにすると、「見て楽しい」とはならない展示ですね。
表装については同じ裂を使っている部分があったので、後世の人たちが供養のつもりでいろいろ工夫したのかなぁと思いました。
暗くなった気分を払しょくするのに、2階に戻って狩野山雪の「蘭亭曲水図屏風」を楽しみました。絵より先に、八曲二双の形状が気になって仕方がない(笑)
長すぎて、もはや絵巻のような屛風。川の流れを追いながら見ていると、自分もその場に入り込んでしまったような感覚に浸れますよ。
5.0
平成知新館1階の計3室にわたって展示が行われていました。
豊臣秀次一族と弔うべく、公開処刑地跡に建立された瑞泉寺が所蔵する、「一族の悲劇を伝える作品」が中心です。
一族の集団肖像画(3幅)には、秀次や彼の妻子の肖像画、名前、年齢、辞世の和歌などが並んでいて、すごく小さな子供や十代の女性も多く、見ていると悲しい気持ちになります。
また一方で、個別の辞世和歌の掛け軸には「瑞泉寺裂」と呼ばれる小袖裂が表装に使用されていて、和歌の内容を知っていながらも、とても美しいと思ってしまいます。瑞泉寺裂は江戸時代のものだそうですが、処刑された妻たちが着ていた衣服を用いたとも伝えられているらしく、後世の人々が秀次一族を悼み、遺そうとする気持ちが感じられます。
切なくも美しい作品の数々です。
秀吉の甥、豊臣秀次は、秀吉の後継者として関白まで上り詰めましたが、秀吉に実子・秀頼が誕生するや否や、疎んじられるようになり、ついには謀反の嫌疑をかけられて、関白の職を解かれ、文禄4年(1595)7月には高野山へ下向し、自刃します…readmore
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿は、
こちらから。ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
京都府で開催中の展覧会
秀次公縁起(部分) 京都・瑞泉寺蔵
一の臺 辞世和歌 京都・瑞泉寺蔵