生誕140年 ユトリロ展
美術館「えき」KYOTOにて
「白の時代」の作品が中心の展覧会
ユトリロの描く「白」には独特の美しさがあり、静謐で哀愁漂うかんじが好き
梨木 香歩さん作の絵本「ペンキや」に
「ユトリロの白」という言葉が出てきて
「喜びや悲しみ
浮き浮きした気持ち
寂しい気持ち
怒りやあきらめ…全てが入った色」
と表現されているのですが
家庭環境に恵まれず
10代でアルコール依存症になったユトリロが、その治療のために描き始めた作品たちを観ていると、描くことが心の慰めであったからこそ、ありふれた路地や街並みの絵にも詩情が込められているのだなと感じました
のちに心身の安定を取り戻した彼は、その心の状態が表現されたかのように、温かみのある色彩の絵を描いていますが、わたしはやっぱり白い壁の教会の絵が好きかも