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太田市美術館・図書館は、2017年1月に「まちに創造性をもたらす、知と感性のプラットフォーム」として、群馬県太田市東本町に開館した、美術館と図書館の複合施設である。
近代以降、太田市は「ものづくり」を中心に発展してきたが、一方で、中心市街地の衰退、人口減少と高齢化への対応など、様々な都市課題を抱えている。今後太田市が「人と自然にやさしい、笑顔で暮らせるまち」であり続けるためには、「まちづくり」に対する市民の参画と協働をこれまで以上に推進していくことが重要である。
こうした認識を踏まえ、太田市美術館・図書館は、「ものづくり」を通して育まれてきた太田市民の創造性を、これからの「まちづくり」に生かしていくための拠点となることを目指す。斬新な発想により人々の感性を刺激する多彩な美術作品と、創造的発想の源泉となる広範な知識を提供する図書資料を、同時に閲覧できる場所を提供している。
太田市美術館・図書館の建築は、建築家の平田晃久が手掛けている。
太田市は、人口20万を超える豊かな市であるが、その中心に位置し、一日の乗降者数が1万人を越える駅である太田駅の駅前は、現在閑散としている。太田市美術館・図書館の建物は、人々の流れをもう一度駅前に呼び戻し、駅前の街並みを歩いて楽しい魅力あるものに育てていくためのきっかけとして構想された。
周囲の建物と同じようなスケールをもった5個の鉄筋コンクリート構造の箱と、その周りをぐるぐる回る鉄骨構造のスロープによってできている。箱の上にはたっぷりと土を入れ、緑を植え、その結果全体としては建物と緑、人工と自然が混ざり合う丘のような風景が生みだしている。
3階建ての建物の東、南、西面に3つの入り口があり、様々な方向から気軽に入り、通り抜けることができる。内外や裏表のない建物で、自由で活気のある、街の中のような場所を目指した建物である。
また、太田市美術館・図書館のロゴマーク及び、サインは、グラフィックデザイナー 平野篤史が手掛けている。建物外観のロゴマークが日本語、英語が4段組み合わさっている事は、この建物の特徴である、歩いて登っていける丘のような形状からイメージしている。館内サイン、パンフレットなどでは、基本的にすべての書体をオリジナルで組んで制作している。
また、「街を取り込む、街に溶け込む」という大きなコンセプトに添い、サイン計画に街の中でのサインや看板のあり方を取り入れている。ネオンサイン、壁や柱に付随する書体など、街の中で実際に目にする、看板的な役割を取り入れたサイン計画を行った。名称、方向を指し示す役割としてのサインはもちろん、訪れる人がアートや本を楽しんでもらうことと同じように、サインも楽しんでもらえることを目指している。
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