5.0
埴輪の魅力、あますところなく
はりきって平日の朝1番に入館したものの、とにかく見所が多く、午前中だけでは味わいきれずにお昼を挟んで再入館し、1日どっぷり埴輪に浸かりました。
圧巻の展示量で、本当にどこを見ても埴輪だらけ。
埴輪が大好きになりました。
本展の目玉、国宝含む5体の埴輪 挂甲の武人をとても楽しみにしていたのですが、こちらも期待を上回る迫力でした。
照明を抑えた展示スペースも、国宝を中心にした配置も、演出が上手。
武人たち、顔だちはもとより、腕が短かったり頭が大きめだったりそれぞれに個性があって、見れば見るほど親しみがわきました。
国宝以外は、下半身は甲冑ではなく袴をはいてるのですが、結び目の位置や形状が違ったり、台座の穴の位置や数が違ったり。
見比べるのは楽しかったです。
最新研究の結果を反映した彩色復元も、当時にタイムスリップした感覚を味わえてよかったです。
しかし、茶色い埴輪を見慣れているため、同じフォルムなのに色がつくだけで別物に感じるのでなんだか不思議でした。
日本最大の筒型埴輪は、オリジナル部分の色合いが印象的でしたし、船形埴輪、家形埴輪なども見応えがありました。
何度も言いますがともかく展示量が多い!ので、人物も動物も、特定カテゴリー内でバリエーションの違いを見て楽しめるので、とても贅沢に感じました。
広い会場内、きっと1つは心ときめく埴輪に出会えるのではないでしょうか。
埴輪の復元の方法も色々で、復元箇所をオリジナルに寄せている埴輪もあれば、復元箇所が一目でわかるように似ても似つかない色にしていたり興味深かったです。
その中で、あえて復元せずに欠けたままにしたのでしょうか、椅子埴輪がとても気に入りました。
復元されていない部分はどうなっていたのか思いを馳せるのも楽しみ方の1つですね。
発掘の際に分類等で使用した印でしょうか、見えにくい位置に数字が書き込まれており、間近で見ることができました。
常設展の埴輪もしっかり見て回り、大満足の1日でした。
これをきっかけに、埴輪に会いに地方の博物館にも足を運んでみたいなぁと思っています。