田名網敬一 記憶の冒険

国立新美術館

  • 開催期間:2024年8月7日(水)~2024年11月11日(月)
  • クリップ数:53 件
  • 感想・評価:2 件
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田名網敬一《彼岸の空間と此岸の空間》2017年 顔料インク、アクリル・シルクスクリーン、ガラスの粉末、ラメ、アクリル絵具/カンヴァス 217 x 300 cm(3幅対) ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《森の掟》2024年 顔料インク、アクリル・シルクスクリーン、ガラスの粉末、ラメ、アクリル絵具/カンヴァス 250 x 200 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《死と再生のドラマ》2019年 顔料インク、アクリル・シルクスクリーン、ガラスの粉末、ラメ、アクリル絵具/カンヴァス 200 × 400 ㎝(4幅対)
©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《1967 東京》1967年 シルクスクリーン印刷/紙 103 × 72.8 ㎝ ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《フレデリック・ロイス ー 臓器の劇場》1987年 アクリル絵具/カンヴァス 145.5 x 145.5 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《回廊(B)》1986年 アクリル絵具、色鉛筆/カンヴァスで裏打ちした紙 130.5 x 130.5 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《昇天する家(C)》1986年 木、ラッカー 100 x 63.5 x 24 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《キリコ劇場》2009年 アクリル絵具/カンヴァス 194 x 145.5 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《気配》2022年 デジタルカンヴァスプリント、雑誌のスクラップ、インク、アクリル絵具、クリスタルガラス/カンヴァス 194 x 130 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《ORDER MADE!!》1965年 シルクスクリーン印刷/紙 78.9 x 109.4 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《ORDER MADE!!》1965年 シルクスクリーン印刷/紙 101 × 73cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《金魚》1982年 インク、色鉛筆/紙 56.5 x 76.4 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
展示風景:田名網敬一「記憶の修築」NANZUKA、東京、2020年 ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《RADWIMPSワールドツアー2024のためのアートワーク》2024年 ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《ドカーン》2022年 顔料インク、アクリル・シルクスクリーン、ガラスの粉末、ラメ、アクリル絵具/カンヴァス 149 x 100 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
ポートレイト「パラヴェンティ:田名網 敬一」プラダ青山にて 2023年 ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《サヨナラ・マリリン・モンロー》1971年 16ミリフィルム 4分25秒 ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka 
田名網敬一《ピカソ母子像の悦楽 No.005》2020 / 2021年 アクリル絵具/カンヴァス 41 × 31.8 × 2 ㎝ ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《ピカソ母子像の悦楽 No.024》2020 / 2021年 アクリル絵具/カンヴァス 30 × 30 × 3.7 ㎝ ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
田名網敬一《綺想体》2019年 FRP、鉄、アクリルウレタン塗料、金箔 300 × 100 × 100 ㎝ ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

田名網敬一(たなあみけいいち 1936-)は幼少期に経験した戦争の記憶とその後に触れたアメリカ大衆文化からの影響が色濃く反映された、色彩鮮やかな作品で知られています。本展は当時の資料を含めて田名網が手掛けた膨大な作品を紹介することで、これまで包括的に捉えられることがなかった、その60年以上におよぶ活動を「記憶」というテーマのもとに改めて紐解こうとするものです。

87歳となった今も旺盛な創作活動を続ける田名網の存在は、世代や国を超えたアーティスト、そしてデザイナーたちを魅了し続けており、コラボレーションを求める声は後を絶ちません。これは60年以上にわたる活動のなかで、田名網自身が常に自らの表現方法を刷新し続けてきた稀有な感性を持ったアーティストであるからだといえるでしょう。また近年、田名網は海外文化を独自に受容した戦後日本の作家としても世界的に評価が進み、ニューヨーク近代美術館(アメリカ)、ウォーカー・アート・センター(アメリカ)、シカゴ美術館(アメリカ)、M+(香港)、ハンブルガー・バーンホフ(ドイツ)にも作品が所蔵されています。

本展は多方面から注目が集まる田名網が現在まで探究を続けている、虚実が入り混じった記憶のコラージュのような作品世界を存分に体感していただける待望の機会となるでしょう。

◆ 田名網敬一 プロフィール
1936年東京生まれ。武蔵野美術大学卒業。アートディレクター、グラフィックデザイナー、映像作家など、そのジャンルを横断した類まれな創作活動により、他の追随を許さない地位を築いている。近年の田名網の主要な展覧会として、「パラヴェンティ:田名網 敬一」(プラダ青山店、東京、2023年)、「マンハッタン・ユニヴァース」(ヴィーナス・オーヴァー・マンハッタン、ニューヨーク、2022年)、 「世界を映す鏡」(NANZUKA UNDERGROUND、東京、2022年)、「Keiichi Tanaami」(ルツェルン美術館、スイス、2019年)、「Keiichi Tanaami」(ジェフリー・ダイチ、ニューヨーク、2019年)。また、グループ展としてポップアートの大回顧展「インターナショナル・ポップ」(ウォーカー・アート・センター、ダラス美術館、フィラデルフィア美術館、アメリカ、2015-2016年)、「世界はポップになる」(テート・モダン、ロンドン、2015年) などがある。パブリックコレクションに、ニューヨーク近代美術館(アメリカ)、ウォーカー・アート・センター(アメリカ)、シカゴ美術館(アメリカ)、M+(香港)、ナショナル・ポートレート・ギャラリー(アメリカ)、ハンブルガー・バーンホフ(ドイツ) など多数。

開催概要EVENT DETAILS

会期 2024年8月7日(水)~2024年11月11日(月)
会場 国立新美術館 Google Map
展示室企画展示室1E
住所 東京都港区六本木7-22-2
時間
  • 10:00〜18:00
    ※毎週金・土曜日は20:00まで
    ※入場は閉館の30分前まで
休館日 火曜日 
観覧料 一般 2,000円
大学生 1,400円
高校生 1,000円
  • ※中学生以下は入場無料
    ※障害者手帳をご持参の方(付添の方1名含む)は入場無料
TEL050-5541-8600(ハローダイヤル)
URLhttps://www.nact.jp/exhibition_special/2024/keiichitanaami/
SNS

国立新美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

国立新美術館 国立新美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

田名網ワールドの洪水警報

入口のパネルからすでに色彩の渦。
あの広い国立新美術館1Eから溢れんばかりの田名網ワールド。
初期のデザインから圧倒的な個性なのだが、これはまだ本の序章。
初期のコラージュには時代が反映され、
奔放な筆致の絵画や怪しい造形物目を奪われ続け、アニメーションもはさみながら、
現在の目眩く個性的なキャラクターが飛び交う絵画や立体へと。
奇々怪々なキャラクターが渦巻く作品群は細部を観ていくと、
クラクラしてきて、ふと目を離すと、
もしかしたらキャラクターの位置が変わっていないかと思うくらいの異世界。
「サイケ」の一言でかたづけられない独特の作品群だった。

11章立ての分類はわかりやすく、それぞれに工夫があって浸りやすい。
時代背景も受け取りやすいし構成がしっかりしていた。
とにかく膨大で緻密な作品が多いので、どれが記憶に残っているかと問われると難しいw。
外の金魚モチーフのバルーンも粋な演出だ。

訃報を知ったが、もしかしたら夜な夜なこっそり現れて加筆してるかも知れないと思うくらいだ。

9月5日(木)11時入館混雑無し。撮影可。

THANKS!をクリックしたユーザー
komagatayaさん、morinousagisanさん

4.0

絵画にアニメーション、そして立体!すべてで氾濫する色彩

田名網敬一さんの作品は、ポスターやアニメーションが中心で、絵画も見るようになったような、という程度の感覚で見に行ったら、国立新美術館の正門付近に巨大な金魚を象ったバルーンがあって、ちょっと驚きました。そして展示会場では後半に巨大な立体作品がたくさんあって腰を抜かしそうになるのですが、ともかく、大量の作品とその色彩の鮮やかさに圧倒されました。

展示会場に入ると、まず背景が黒の部屋で《百橋図》というインスタレーションで始まります。太鼓橋が何重にも重なった立体作品に、プロジェクション・マッピングしてます。その向かい側にも《百橋図》という八曲一隻の屏風絵風のド派手な作品が配置されています。いずれも2024年その2つの作品を見ながら、次の部屋に入ると、1960年代の田名網作品が展示されていて、あとはほぼ年代順に、進んでいきます。

全部で11のパートに分かれ、展示作品数は、出展リストで計算しても533点とまあ暴力的な物量です。ちなみに、第9章「ピカソの悦楽」というパートでは大量のピカソの模写のような作品が壁一面に200枚以上、掲げられていているのですが、ここの点数は出展リスト上は3点なので、本当の点数は800点ぐらいになりそうな気がします。

それでも、章ごとに変化していくモチーフや手法が、制作された時代を象徴している部分もあって、見る側を飽きさせません。写真撮影OKで図録あり。展示替えなしです。

とまあ、感想をだらだらと書いていたら、2024年8月20日、田名網敬一さんの訃報に接してしまった。御年88歳。というわけで冥福を祈ります。

THANKS!をクリックしたユーザー
黒豆さん、morinousagisanさん

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出展作品・関連画像IMAGES

田名網敬一《彼岸の空間と此岸の空間》2017年 顔料インク、アクリル・シルクスクリーン、ガラスの粉末、ラメ、アクリル絵具/カンヴァス 217 x 300 cm(3幅対) ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka

田名網敬一《森の掟》2024年 顔料インク、アクリル・シルクスクリーン、ガラスの粉末、ラメ、アクリル絵具/カンヴァス 250 x 200 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka

田名網敬一《死と再生のドラマ》2019年 顔料インク、アクリル・シルクスクリーン、ガラスの粉末、ラメ、アクリル絵具/カンヴァス 200 × 400 ㎝(4幅対)
©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka

田名網敬一《1967 東京》1967年 シルクスクリーン印刷/紙 103 × 72.8 ㎝ ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka

田名網敬一《フレデリック・ロイス ー 臓器の劇場》1987年 アクリル絵具/カンヴァス 145.5 x 145.5 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka

田名網敬一《回廊(B)》1986年 アクリル絵具、色鉛筆/カンヴァスで裏打ちした紙 130.5 x 130.5 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka

田名網敬一《昇天する家(C)》1986年 木、ラッカー 100 x 63.5 x 24 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka

田名網敬一《キリコ劇場》2009年 アクリル絵具/カンヴァス 194 x 145.5 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka

田名網敬一《気配》2022年 デジタルカンヴァスプリント、雑誌のスクラップ、インク、アクリル絵具、クリスタルガラス/カンヴァス 194 x 130 cm ©Keiichi Tanaami / Courtesy of Nanzuka

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