5.0
永青文庫らしさ全開
永青文庫の名品が目白押し。時代の変遷なども理解できました。展示数も多かったと思います。行ってよかったです。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ - 日本全国 313 の美術館・博物館と 746 の開催中&開催予定の展覧会をご紹介中!
細川家の家紋・九曜紋(くようもん)は、9つの星(太陽、月、火・水・木・金・土の五惑星、日月食や彗星〈すいせい〉に関係するとされる羅睺星〈らごせい〉・計都星〈けいとせい〉)を表すといわれます。星の信仰に由来し、古くから加護を願って車や衣服にあしらわれ、やがて家紋として広く用いられるようになりました。細川家では、2代忠興(ただおき、1563~1645)が織田信長より九曜紋を拝領したと伝えられ、のちに多用された9つの円が離れた紋は「細川九曜」とも呼ばれます。細川家において九曜紋は、武器武具から調度品、染織品、掛軸の表装にいたるまで、様々なところに表されました。
永青文庫での初となる家紋をテーマとした本展では、こうした大名家の伝来品にみられる九曜紋を幅広く展示し、細川家と九曜紋の関わりを紹介します。作品のあちこちに隠された九曜紋を探しに、2024年夏は永青文庫へ Come on!
◆ 九曜紋とは
九曜星(太陽、月、五惑星、羅睺星〈らごせい〉、計都星〈けいとせい〉)を象った文様。1つの円の周りに8つの円を配した形で表され、平安時代より交通安全などの加護を願って乗り物や衣服に付けられました。のちに家紋として定着し、江戸時代には大名・幕臣100以上の家が九曜紋を用いていたといわれます。下総国の千葉氏の紋として知られ、関東から東北、やがて全国へと広まりました。
◆ 細川家と九曜紋
細川家には幾つかの家紋がありますが、九曜紋は、2代忠興(ただおき、1563~1645)のときに織田信長から拝領し、定紋(じょうもん、公式の場で用いる家紋)になったと伝えられます。細川家の家記『綿考輯録(めんこうしゅうろく)』によれば、信長の持つ小刀の柄に表された九曜紋があまりにも見事であったため、忠興が自身の衣服にこの紋を付けたところ、これを見た信長が細川家の家紋にするよう命じたといいます。その後、延享4年(1747)に7代宗孝(むねたか、1718~1747)が江戸城で斬り付けられる事件が勃発。一説には家紋の見間違いによる事故とされ、この事件を機に、細川家は9つの円を離した「細川九曜」に変更したともいわれています。
会期 | 2024年7月27日(土)~2024年9月23日(月・振) |
---|---|
会場 |
永青文庫
![]() |
住所 | 東京都文京区目白台1-1-1 |
時間 |
10:00~16:30
(最終入場時間 16:00)
|
休館日 |
月曜日、8月13日、9月17日 ※ただし8月12日、9月16日、9月23は開館 |
観覧料 | 一般 1,000円 シニア(70歳以上) 800円 大学・高校生 500円
|
TEL | 03-3941-0850 |
URL | https://www.eiseibunko.com/ |
5.0
永青文庫の名品が目白押し。時代の変遷なども理解できました。展示数も多かったと思います。行ってよかったです。
4.0
姓氏家紋、若かりし頃には大学が史学科でもあり、結構興味がありました。姓氏約14万超に対し家紋は約2万超とされていたでしょうか。今日では1家系に1家紋ですが、昔は1家系でも幾つもの家紋を使っていました。戦国時代などは驚くほどです。家紋は褒賞のひとつでもありました。織田信長は「織田木瓜」「織田蝶」「永楽銭」「無文字」「五三桐」「丸に二つ引き」「十六葉菊」、豊臣秀吉は「沢瀉」「五三桐」「五七桐」「太閤桐」、加藤清正「蛇の目」「桔梗(2パターン)」「折墨」、藤堂高虎は「藤堂蔦」「蔦」「丸に片喰」「白餅」、上杉謙信は「竹に雀(2パターン)」「上杉笹」「九曜巴」「五七桐」「十六葉菊」、石田三成も「大一大万大吉」「丸に三つ星」「下り藤に石文字」「九曜」、そして細川忠興は「九曜」「細川九曜」「細川桜」「五三桐」「丸に二つ引き」と知られています。余計なことを書いてしまいましたが、今展では細川九曜紋の謂れやそれがあしらわれた武具や様々な工芸品や書物などが紹介されると思って来ましたが、「細川九曜」にとどまらず細川家の家紋とそれにまつわる色々な逸話なども、とても興味深く紹介されていました。工芸好きの私が観たかったのは「桜唐草九曜紋螺鈿料紙箱」実に美しかったです。それと、刀装具類。とても楽しい展覧会でした。
九曜紋は、中央の丸に8つの小さな丸が囲んだデザインです。丸は太陽、月、火・水・木・金・土の月と五惑星、日月食を表す羅睺星、彗星を表す計都星を意味していて、古来より多く交通安全に加護のしるしとして、牛車など乗り物や衣類に施されていたそうです。のちに家紋として定着し、先に挙げた中にもあるように、多くの方が、江戸期には100を超える大名・幕臣の家がこの紋を使っていて、細川家七代宗孝の時、延享4年(1747年)8月15日、月例拝賀式のため登城の江戸城で、他の家と見間違われて斬殺された事件が紹介されていました。以後少しデザインの変わった細川九曜紋を使用するようになったということですが、以後も普通の九曜紋が全く使われなかったわけではなく、真偽のほどは不詳だそうです。刃傷といえば有名な浅野吉良ですが、宗孝は亡くなられたそうです。
この日たまたまですが、外国の方が5人連れで来ていらっしゃいました。永青文庫さんはエレベータが出来て障害のある人や高齢者でも少し観易くはなったのですが、キャ… Read More
4.0
想像してたよりも面白かった!
九曜は太陽から他惑星たちからなる家紋で、服から日用具にまで家紋入ってて、火縄銃はあまりにもご機嫌なくらいに刻まれてたから、むしろおしゃれ可愛いすぎた。
あの火縄銃欲しすぎる。
4.0
今回初めて永青文庫にお邪魔しました。
こじんまりとした建物、時代を感じさせる窓ガラスや玄関を眺めながら入り口を開けるとやはり昭和感漂う受付。
4階〜2階が鑑賞スペースです。
細川家の家紋、九曜紋が施された様々な展示がありました。
武器武具、茶道具、香道具・・九曜紋が施された古美術たち。
馴染みやすい細川家の家紋が至る所に見つけることができ、一種のファッションだと思ってしまうようなおしゃれさでした。
江戸時代の戦乱の世でもこうした楽しみがあったのかなと少しほっこりしました。
3.0
細川家の家紋である九曜紋のある武器、武具、工芸、装束類などを紹介する展示です。
細川家を知らしめる九曜紋を印した作品の数々に唸らされますが大名家自慢とも言えそう。
なるほど武器や武具はこんなところにも注目すれば良いのねという気付きが収穫。
休日13時半の入館で団扇の配布は終わっていました。
5.0
細川家の家紋である九曜紋が刀や鎧、細川家が日常使ったいた道具や着物等の様々なものにほどこされていました。それぞれ九曜紋の大きさや配置が変えられており、デザイン性の高さや作品の面白さ、美しさを感じました。美術館は閑静な場所にあり雰囲気のある建物と内装でとても素敵でした。
3.0
「九曜紋を探そう!」みたいなコンセプトですが、九曜紋だらけで見つけられないほうがオカシイ(笑)
陣羽織の背中の特大サイズや刀の鞘についた小さいものまで、数えるのが楽しくなる展示でした。
「桜唐草九曜紋螺鈿料紙箱」はその名の通り、九曜紋と以前から使っていた桜紋を
一緒に使った作品で、柄も色も盛り盛りなのに仕上がりが上品なんですよ。
「桜九曜紋透鏡立」は透かし彫りが可愛らしい作品。
こんな道具が置かれている空間ってどんな感じ?と見たこともない大名屋敷を想像して
楽しめます。
永青文庫の坂道を上り切るのに少しでも涼しいうちにと10時半ころに入館したら、「九曜紋うちわ」をいただきました。
毎日先着30名にプレゼントしているそうで、ちょっと嬉しかった。
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿は、
こちらから。ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
東京都文京区で開催中の展覧会
「山鳥頭立越中頭形兜」 細川宗孝所用 江戸時代(18世紀) 永青文庫蔵
「白羅紗九曜紋付陣羽織」 細川光尚所用 江戸時代(17世紀) 永青文庫蔵
「九曜紋散蒔絵鞍・鐙」 江戸時代(17~18世紀) 永青文庫蔵
「九曜紋紫羅紗鞍覆」 江戸時代(19世紀) 永青文庫蔵
「九曜紋蒔絵貝桶・合貝」 江戸時代(19世紀) 永青文庫蔵
「色絵九曜紋散香炉」 江戸時代(18世紀) 永青文庫蔵
「桜唐草九曜紋螺鈿料紙箱」 江戸時代(18~19世紀) 永青文庫蔵
細川光尚筆 「和歌詠草」(部分) 江戸時代(17世紀) 永青文庫蔵
「九曜紋図目貫」 江戸時代 永青文庫蔵