空間と作品

アーティゾン美術館

  • 開催期間:2024年7月27日(土)~2024年10月14日(月・祝)
  • クリップ数:79 件
  • 感想・評価:10 件
空間と作品 アーティゾン美術館-1
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空間と作品 アーティゾン美術館-3
空間と作品 アーティゾン美術館-4
空間と作品 アーティゾン美術館-5
空間と作品 アーティゾン美術館-6
空間と作品 アーティゾン美術館-7
アンリ・マティス《画室の裸婦》1899年 石橋財団アーティゾン美術館
《鳥獣戯画断簡》平安時代 12世紀 石橋財団アーティゾン美術館
中国 龍泉窯《青磁鉄斑文瓶(飛青磁花瓶)》 元時代 14世紀 重要文化財 石橋財団アーティゾン美術館
円空《仏像》江戸時代 17世紀 石橋財団アーティゾン美術館
酒井抱一・鈴木其一《夏図(十二ヶ月図の内)》江戸時代 19世紀 石橋財団アー ティゾン美術館
クロード・モネ《黄昏、ヴェネツィア》1908年頃 石橋財団 アーティゾン美術館
岸田劉生《麗子像》1922年 石橋財団 アーティゾン美術館
空間と作品 アーティゾン美術館-1
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空間と作品 アーティゾン美術館-1
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この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION

美術館の展示室に整然とならぶ美術品、それらは、今日誰もが鑑賞することのできる公共的なものとなっています。ですが、その美術品が生まれた時のことを振り返ると、それは邸宅の建具として作られたり、プライベートな部屋を飾るためにえがかれたりと、それを所有する人との関係によって生み出されたものであることが分かります。また、時を経る間に、何人もの手を渡り、受け継がれてきたものもあります。

この展覧会では、モネ、セザンヌ、藤田嗣治、岸田劉生、琳派による作品や抽象絵画まで、古今東西、様々な分野の作品からなる石橋財団コレクション約130点によって、美術品がどのような状況で生まれ、どのように扱われ、受け継いでこられたのか、その時々の場を想像し体感してみます。

◆ 出品作家 *五十音順
青木繁、アンリ・マティス、エットレ・ソットサス、エドゥアール・マネ、円空、岸田劉生、草間彌生、クロード・モネ、黒田清輝、コンスタンティン・ブランクーシ、佐伯祐三、ザオ・ウーキー、酒井抱一、ジャクソン・ポロック、鈴木其一、豊臣秀吉、パウル・クレー、パブロ・ピカソ、ピート・モンドリアン、ピエール=オーギュスト・ルノワール、ピエール・ボナール、藤田嗣治、フランソワ・ポンポン、ポール・セザンヌ、円山応挙、ロバート・ライマン、他

開催概要EVENT DETAILS

会期 2024年7月27日(土)~2024年10月14日(月・祝)
会場 アーティゾン美術館 Google Map
展示室6・5・4 階展示室
住所 東京都中央区京橋1-7-2
時間 10:00~18:00 (最終入場時間 17:30)
  • 毎週金曜日は20:00まで(最終入場時間19:30)
休館日 月曜日、8月13日、9月17日、9月24日
※ただし8月12日、9月16日、9月23日、10月14日は開館
観覧料 日時指定予約制
※2024年5月28日(火)より公式ウェブサイトで予約開始

ウェブ予約チケット 1,200円
窓口販売チケット 1,500円
学生無料 (要ウェブ予約)
  • ※予約枠に空きがあれば、美術館窓口でもチケットを購入できます
    ※中学生以下の方はウェブ予約不要です
TEL050-5541-8600 (ハローダイヤル)
URLhttps://www.artizon.museum/

アーティゾン美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION

アーティゾン美術館 アーティゾン美術館

感想・評価 | 鑑賞レポートREVIEWS

4.0

いろんな芸術を空間で味わう

絵を楽しむために空間を用意する展覧会は初めてだったので、
それぞれの作品が本来あったであろう、似合うであろう空間に飾られているのが、
まるで自分が持ち主になったような体験できて楽しかったです。

一点だけ、用意された空間の「ここから先はダメ」という境界が凄くわかりづらかったです。特に看板があるわけでもなくて、スタッフの人が声をかけて、実はここまでという線引きがある。スタッフがいない時に普通に奥まで行って見てる人もいたので、せめてわかりやすい線や看板を用意してほしい。

4.0

視点が面白い

アーティゾンはキューレターの嗜好が強く出るので、企画によってはまったく好きになれないこともあるけれど、今回は面白かった。
美術品を飾る環境。美術品を所有していた人。美術品を彩る額縁。
飾ってあったのは何度も観ている収蔵品がほとんどだったけど、見せ方が斬新。
額縁に解説が付いてる展覧会は初めてでは?

4.0

俺得な企画展

この企画展は単に作品を鑑賞するだけでなく、その作品が本来どのような場所や部屋に飾られていたのか、また、意図した空間の中に展示されることでどのように見えるのかについて実験的に展示された企画展だった。食卓テーブルやソファの背景として展示される絵画は、美術館の壁に整然と並べられた姿とは違った趣を感じることができる。我が家のリビングに飾ったら...などという贅沢な想像も可能だ(笑)
また「額装」をフィーチャーした企画もあり、作品の一部としての額装が好きな私としては願ったり叶ったりの展示だった。作品と共に時代を経てきた額装は時代や様式によって様々で、その作品の価値の一部であると感じている。どんなに良い作品も安っぽい額装では魅力も半減だと思うから。
作品としてはピカソ、モネ、ルノワール、マティス、セザンヌ、ルオー、ブラックなどビッグネームの佳作がずらり。中でもアーティゾン美術館所蔵の青木繁の「海の幸」「わだつみのいろこの宮」が相変わらず素晴らしかった。何度観てもその都度感嘆する。

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黒豆さん、mio_sprさん

4.0

石橋財団のコレクションの豊富さ

アーティゾン美術館のコレクションの中から、「空間と作品」というテーマでその絵画がどのような場所におかれて誰に見られていたか、また絵画を彩る額に焦点を当てるなど、珍しい試みをしている展覧会だった。
印象派から日本絵画、彫刻まで3フロア分の展示はボリュームたっぷりだった。マティスの部屋と題された空間は圧巻。そしてピカソの「生木と枯れ木のある風景」も印象に残った。

5.0

新たな視点

9月23日(祝日)の15:30頃に入館。そこそこ人はいたが、スペースが十分にとられた展示であるため、混雑している印象はまったくなかった。

作品がいつ、どこで、どのように飾られていたのかに思いをはせる、新たな視点を与えてくれるすてきな展覧会だった。持ち主がどんな思いで飾っていたのか、作品を眺めながら誰とどのような話をしたのか…1つ1つの作品から想像がふくらんだ。

個人的には、パブロ・ピカソの「腕を組んですわるサルタンバンク」が気に入った。椅子に座って真正面からじっくり眺めることができ、なんとも贅沢な時間だった。

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morinousagisanさん

3.0

初見の国宝

先週、出光美術館で酒井抱一と鈴木其一の作品を十分楽しんだので、その流れで二人の「夏図」を見に訪問。
描き表装の美しさにうっとり。

アーティゾンは良くも悪くも常設展示状態になっている作品が多いので、行くと見たことのない作品探しに躍起になります。
今回見つけたのは「禅機図断簡 丹霞焼仏図」。
テーマとしては「仏像を焼いて暖を取る僧A、それを咎める僧B、咎められて言い返す僧A」と、分かり合えない二人の図なんですが、これが国宝(笑)
二人の顔が可愛らしくて、いろいろセリフを考えるのがなんとも楽しい作品です。

THANKS!をクリックしたユーザー
mio_sprさん、morinousagisanさん、Camdenさん

4.0

さすがアーティゾンの贅沢

当館の誇る珠玉のコレクションを、3フロアのうち最初の6階では空間展示してますが、なんという贅沢空間でしょう!
さほど混むこともないので、立派なチェアや畳に座って、束の間の「私の部屋」として味わえるのは嬉しい限り。

ピサーロの横長(何だか新鮮)4作はヨーロッパの邸宅ダイニングに、円山応挙の襖絵は畳敷きの和室に、美しきピカソ《腕を組んですわるサルタンバンク》はホロヴィッツの自宅を想定して。高級家具店の展示場のような空間が現れると、セザンヌや三岸節子の小品が自己主張なくインテリアのパーツに。一晩だけで良いので、ここで一泊させてもらいたい心境です。
(その分、いつもより男性警備員の配置が手厚いように感じました。でも決して物々しい感じはしません。)

5階、4階のフロアで、個人的に印象に残ったもの。
青木繁、古賀春江のエリアのオーラある重厚感。(なぜだか今回は古賀春江に惹かれた。)茶色の壁面を背景に鮮やかに映えるマティスの小品4作のエリアも良い。

名作・銘品を、観る者に余裕感を与えて見せてくれる~流石はアーティゾンの横綱相撲です。幸せな気持ちになれました。

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mio_sprさん、Rikashさん、初心者さん

5.0

70年以上の歴史を持つ美術館のコレクションをいまだに新鮮な見せ方をしてくれることに脱帽!

借用作品があるわけではなくいわゆるコレクション展なわけですが、まあ面白かった!

入場するとまず円空の仏像2体が出迎えてくれます。アーティゾン美術館て円空なんて持ってたっけ?と驚かされます。

次の部屋はテーブルが中央に置いてあってダイニングルームをイメージした空間に新収蔵のピサロの4作品による四季図。それぞれ55.5×131.0 cmとあまり見ない横長の画面。1872年と1873年に描かれた作品でピサロのあのキラキラした細かい筆跡の作品ではなく、ミレーを彷彿とさせるアース色の画面で特に春は傑作に値すると思います。秋の夕暮れ間近の空の絶妙なグラデーションも美しいです。元は戸口の上に飾られていた注文制作とのことで形状に納得。印象派の画家が室内装飾に関わっているのはあまり日本の展覧会ではとりあげられませんが、モネやルノワールも注文制作による室内装飾の作品を残していてピサロにもそんな作品があったのかと知ることができる作品でした。

畳の和室をイメージした空間に丸山応挙の襖絵があったり、ちょっとした部屋のインテリアになってるようなセザンヌの小品やポンポンの彫刻など椅子やテーブル、棚などの家具が置いてあったりして美術館に入る前は展示室の壁ではなくこうやって個人宅の壁に暮らしの一部として飾られてる時もあったのかななどと想像しつつ楽しみました。他のフロアでは作品の解説ではなく、以前の所有者を紹介したり、額のデザインを紹介したりこんな視点のコレクション展も面白いなと思いました。どうせコレクション展でしょと見に行かないのは絶対損です。もはや素晴らしい特別展でした。

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mio_sprさん、初心者さん、Camdenさん、シンディさん、morinousagisanさん

4.0

その絵はどこに飾られたか、誰のモノだったのか、で見えてくる少し新しい絵画体験

「本展のテーマは美術品が在ったその時々の場を想像し、体感してみること」だそうです。

一通り見てみると、その時々の場、つまり空間について直接取り組んでいるのは第一会場の展示だけで、第2会場では所有者、第3会場は額装や表装から作品の側面を解説してました。作品の所有者は、その作品を飾るわけだし、額装や表装も作品を飾る重要な要素ですので、テーマ的にはうまく合致しているなあと思います。

空間については、襖絵は襖として展示、サイズの小さな絵は、それが掛けられた部屋を想定して、その状況を再現して展示してます。なかなか凝っていて、例えば襖絵は応挙の《竹に狗子波に鴨図襖》という作品を、会場内に柱を立てて、畳を敷いて、襖として配置している。それをなんとガラスケースなしで拝見できるし、畳の上にあがれる(近づきすぎるとアラームが鳴るらしい)。襖の向かい側にLEDの光源を置いて、外光を再現している、とのこと。照明家の豊久将三氏が監修している。ちなみにサイズの小さな絵を展示したコーナーのデザインはインテリアスタイリストの石井佳苗氏が協力している、とのこと。

第2会場と第3会場では、詳しい解説はスマホで読むことになる。解説といっても小ネタです。でも小ネタって大抵は興味深い。例えば、鳥獣戯画断簡の掛け軸の展示では、表装を見直したことが書いてあって、以前の様子がQRコードの先にある、といった感じ。そんなに長い解説ではないので、一つひとつを読むのに時間はかかりませんが、数が多いので、色々読んでいるとそこそこ時間を消費します。実は時間がなくなってきたので、途中からQRコードを写真に撮って、自宅であとから読もうとしたのですが、読めませんでした。たぶんアーティゾン美術館のWi-Fiに接続していないと読めない模様。気になるのでまた訪問しようと思います。

写真撮影はOKで、展示替えはなし。残念なことに図録はありません。

THANKS!をクリックしたユーザー
mio_sprさん、初心者さん、Camdenさん、morinousagisanさん

4.0

キュレーションの妙

空間と作品、面白かったです!
そうそうやっぱりミュージアムって楽しいよねってゆう魅力の詰まった企画展です。
どこもコレクションの見せ方に苦心している中、やはりアーティゾンは頭一つ抜けています。
ゼニのある美術館だからなんていうのは失礼でした。ホワイトキューブを生かした見事なキュレーションです。

作品としては酒井抱一が中の絵を鈴木其一が描表装を手掛けた師弟コラボ作品がカッコイイ。
青木繁、マティスが多めで嬉しい。雪舟四季山水図も今回はしっかり見られます。山口晃のときは酷い展示でした。
因陀羅と楚石梵琦の国宝も展示。別の国宝断簡は現在根津美術館でも出品されています。
この内容で1200円(学生無料)であれば今夏推しておきたい展覧会です。
会期中何度か訪問すると思います。

THANKS!をクリックしたユーザー
mio_sprさん、初心者さん、シンディさん、Camdenさん、karachanさん、他1人

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