この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
花の香り、鳥の声、風の肌触り。身の回りにある自然は、わたしたちに春の訪れを知らせます。そして、絵の中にもその季節のうつろいが秘められています。
≪桜と鉢形城址≫は安井曽太郎が第二次世界大戦中、北京から帰って間もなく埼玉県寄居町で描いた風景です。安井は1944(昭和19)年夏、美術展審査のため、満州に渡り、北京に立ち寄って制作をしました。年末、北京で病に侵されてそこで療養し、翌年3月に帰国します。安井は帰国するとすぐに埼玉県寄居町に疎開しました。そして、間もなく描いたのが本作といわれています。その美しい眺めには、鉢形城址の下を流れる荒川のせせらぎ、鼻をくすぐる春の香り、空を吹き抜ける風の肌触りをも感じさせます。戦争が続く困難な時代にも季節は流れ、新たな春が訪れます。
本展では近年、新たに収蔵した安井曽太郎≪桜と鉢形城址≫のほか、西伊豆に吹く冬の西風が春の気配を告げる梅原龍三郎≪江ノ浦風景、残月≫、暗がりの中から桜が浮かび上がる須田国太郎≪桜≫、横山大観≪夜桜≫、あたたかな季節の香りを感じさせるピサロ≪エラニーの牧場≫やモネ≪藁ぶき屋根の家≫、新たな季節の喜びを歌うマティス挿画『シャルル・ドルレアン詩集』など、春の訪れを感じさせる絵画をご紹介します。上原コレクションより、新たな季節の訪れをお楽しみください。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2024年1月20日(土)~2024年4月14日(日) |
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会場 | 上原美術館 Google Map |
展示室 | 近代館 |
住所 | 静岡県下田市宇土金341 |
時間 |
9:30~16:30
(最終入場時間 16:00)
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休館日 | 会期中無休 |
観覧料 | 一般 1,000円 学生 500円 高校生以下 無料
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TEL | 0558-28-1228 |
URL | https://uehara-museum.or.jp/ |
上原美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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