この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
「ホトトギス」を拠点に伝統俳句を主導した稲畑汀子(いなはたていこ 1931-2022)と現代俳句協会の名誉顧問である宇多喜代子(うだきよこ 1935-)の俳句と生涯を資料でたどる展覧会を開催します。
稲畑汀子は、祖父高浜虚子、父高浜年尾の影響により、俳句は幼少期から身近な存在でした。虚子が提唱した有季定型や客観写生、花鳥諷詠の俳句理念を守り、昭和62年に日本伝統俳句協会を設立。平成12年には虚子記念文学館を開館。創刊125年の歴史を持つ「ホトトギス」を令和4年2月に亡くなるまで支え続けました。そのほか俳句指導にも力を入れ、「ホトトギス」若手作家の育成の場である「野分会」の発足や甲南中学校での非常勤講師を20年以上続け、また『自然と語りあうやさしい俳句』のドイツ語版の刊行やバチカン大使館公邸で句会をするなど海外での活動も多く認められました。汀子は、子育てや俳句活動で多忙な日々をおくる一方、ゴルフや車の運転など趣味を楽しむ時間を作り、明るく生気に満ち溢れた活動を続けました。
宇多喜代子は、昭和28年、18歳の時に遠山麦浪(「獅林」主宰)より俳句を学び、麦浪没後は、「獅林」を経て、同45年に桂信子が主宰する「草苑」に入会しました。同57年第一句集『りらの木』で現代俳句協会賞受賞、平成13年に第五句集『象』で俳壇最高の賞と評価されている蛇笏賞を受賞。また、平成20年に旭日小綬章を、同28年に日本芸術院賞を受賞し、令和元年に文化功労者となりました。喜代子は、「日本には四季があり、四季にしたがって衣食住がある。」と話し、『歳時記』を刊行するだけでなく、旬を味わう日本の食卓を伝え、さらに日本人の主食である米を追究するため、稲の発祥地といわれる中国の雲南省を何度も訪れました。
稲畑汀子に関わる資料展示では、「ホトトギス」主宰の稲畑廣太郎氏の多大なる協力により、汀子の最晩年の俳句手帳やカレンダー、硯、筆、手鏡、腕時計など愛用の品々を公開します。また、宇多喜代子の展示資料では、愛用の包丁、中国雲南省でのスケッチブック、父から母へ宛てた軍事郵便、片山桃史の研究資料、そして柿衞文庫で開催した桂信子賞の関連資料なども合わせて紹介します。
女性の活躍が難しかった時代に模索を重ね、俳壇を代表する俳人となった両人の道程をたどるとともに、(公財)柿衞文庫における活動も紹介します。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2023年9月8日(金)~2023年10月22日(日) |
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会場 | 市立伊丹ミュージアム Google Map |
展示室 | 展示室1・2 |
住所 | 兵庫県伊丹市宮ノ前2-5-20 |
時間 | 10:00~18:00 (最終入場時間 17:30) |
休館日 |
月曜日、9月19日・10月10日 ※ただし9月18日・10月9日は開館 |
観覧料 | 一般 800円(700円) 大高生 600円(550円) 中小生 450円(350円)
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TEL | 072-772-5959 |
URL | https://itami-im.jp/ |
市立伊丹ミュージアムの情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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