この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
津上みゆきは1973年東京に生まれ、大阪に育ち、1998年京都芸術大学大学院を修了。2003年画家の登竜門とも言われるVOCA賞を受賞しました。
主な個展に、2005年「ARKO 津上みゆき」(大原美術館)、2013年「View−まなざしの軌跡、生まれくる風景」(一宮市三岸節子記念美術館)、2015年「日本の風景、ウッカーマルクの風景」(ドミニカナークロスター・プレンツラウ/ドイツ)、2018年「時をみる」(上野の森美術館ギャラリー)、2019年「View−人の風景」(⻑崎県美術館)、2022年「さらさら、ゆく」(CADAN有楽町)、「囁く如く」(NADiff a/p/a/r/t) などがあり、国内外で数多くの作品を発表してきました。
津上は、1996年ニューヨークでの滞在制作の際に作品について再考する機会を得、帰国後独自の絵画を改めて探求し始めます。2005年大原美術館が行う滞在制作プログラムにおいて、日々のスケッチを元に風景画を描くという現在まで続く制作方法を確立しました。2013年五島文化財団 文化賞美術部門 新人賞受賞により、風景画誕生の地と言われるイギリスに滞在、過去の風景画家とその作品についての研究と制作を行いました。
作品タイトルの “View*”という言葉は、目の前に在る風景だけでなく、見方や考え方という広い意味を含んだ風景画を追求していることに由来しています。津上はスケッチとその際に書き留めたことばと共に、その土地の自然や歴史、人びとの営みなど入念なリサーチで得た知識をも手掛かりにして、キャンバス作品へと昇華させていきます。その結果、生み出された絵画は大胆な色彩や様々な筆致によって表現され、私たちにそれぞれの記憶の中やまだ見ぬ内なる風景を想像させます。
つまり、津上の風景画は、私たちが絵画と向かい合うこの瞬間に出会うことであり、絵画を見つめる時間と個々の眼差しの先にある、時を伴う、人の風景なのです。
人の叡智から生まれ絶え間なく流れる「時」、文明の発達と共に変化する「都市」、生き物の意思によって形成される「道」、私たちの暮らしに寄り添う「樹」など、多様な風景画で本展は構成され、津上にとって初めての展覧会の開催となる軽井沢の地で、未発表の作品を含めた近作を展観します。日頃から私たちと親密な関係がある風景という存在に、津上の作品が新たな気づきをもたらすかもしれません。
*View :【1】見ること; 眺め; 眺望; 視力; 視界;【2】考察; 見方; 見解; 考え.(研究社英和用語辞典)
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2023年4月27日(木)~2023年11月23日(木・祝) |
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会場 | 軽井沢現代美術館 Google Map |
住所 | 長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉2052-2 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
火曜日 水曜日 ※ただし、GW、祝日・夏期は無休 |
観覧料 | 大人 1,000円 65歳以上・大高生 800円 中小生 500円 未就学児 無料 |
TEL | 0267-31-5141 |
URL | http://moca-karuizawa.jp/ |
軽井沢現代美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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