5.0
印象に残る版画展でした
想像していたよりずっと大きく迫力のある版画作品は、くっきりと彫られた線描に原始の力強い生命力と素朴でやさしい温もりがあり、シンプルでありながら広がる白と黒の奥深い世界に圧倒され、版画でしか表現できない魅力を感じました。
ゴッホは日本の浮世絵(木版画)に憧れ色彩豊かな油彩画を描き、棟方志功はゴッホの油彩画に感動し画家を志して”世界の棟方”と呼ばれる木版画家となり、互いの文化に惹かれ合いながら誰も真似のできない独自の画風を貫いたところが似ていて、共に素晴らしいと思いました。
普段は青森でしか見られない作品も多くあり、初期から晩年までの作品が揃い、棟方志功の版画家への歩みをたどることのできる興味深い展覧会でした。