4.0
しっとりキレイです
美しい、の一言です。繊細なタッチときれいな描写、ファッション師を見ているような感じで、見とれます。当時の服装や風俗も手に取るようにわかるし、たのしめました。あまり有名でない方なのかもしれませんが、ちょっとお気に入りになりました。
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水野年方(みずの としかた 1866~1908)は、明治時代に活躍した、浮世絵師であり日本画家であった人物です。
月岡芳年(つきおか よしとし)の門人として美人画や歴史画などの浮世絵を描く一方、岡倉天心や横山大観、菱田春草らとともに新しい日本画の創作を試みました。
さらに、大正・昭和に活躍した日本画家・鏑木清方の師匠でもありますが、数え43歳という若さで亡くなったためか、年方の存在が顧みられることは現在ほとんどありません。
今年2016年は水野年方が慶応2年(1866)に生まれて 150年という節目の年にあたります。本展はそれを記念し、版画を中心とした年方の画業を紹介いたします。浮世絵師としての年方の全貌を探る、はじめての展覧会となります。
◆ 月岡芳年の後継者・水野年方
水野年方は10代後半の頃、月岡芳年に入門し、武者絵や歴史画、美人画といった浮世絵を学びました。若い頃から頭角を現し、芳年が亡くなった後は、多くの兄弟子たちがいる中、二代芳年を襲名するという話が持ち上がるほどの実力と人気を兼ね備えていました。
◆ 泉鏡花、幸田露伴~近代小説家たちとのコラボ
水野年方は、文芸雑誌や小説の単行本の口絵を数多く描きました。年方が口絵を描いた小説家たちは、尾崎紅葉や泉鏡花、幸田露伴などといった、近代文学を代表する名だたる人物たちが含まれていますが、当時は小説よりも色鮮やかな口絵の方が広く人気がありました。年方は近代文学の発展に大きな役割を担ったのです。
◆ 見どころの一点(スライド画像1枚目)
水野年方「泉鏡花『外科室』口絵(『文芸倶楽部』第1巻6編)」明治28年(1895) 太田記念美術館蔵
『外科室』は、泉鏡花が小説家としてデビューしたばかりの時期の代表作です。この小説は『文芸倶楽部』という文芸雑誌に掲載されましたが、その口絵を描いたのが水野年方でした。口絵は木版画であるため、制作に時間がかかります。そのため年方は小説の内容を十分に理解する前に、口絵を完成する必要がありました。『外科室』の物語は病院の外科室を舞台としているのですが、この絵は自宅で療養する女性の姿となっており、小説と密接に結びついたものになっていません。しかしながら、読者たちは、口絵と小説の整合性を気にすることなく、緻密に描かれた年方の口絵の美しさに心を奪われていたのです。
会期 |
2016年11月4日(金)~2016年12月11日(日)
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会場 | 太田記念美術館 Google Map |
住所 | 東京都渋谷区神宮前1-10-10 |
時間 | 10:30~17:30 (最終入場時間 17:00) |
休館日 |
月曜日 11月7・14・21・28日、12月5日は休館となります。 |
観覧料 | 一般 700円 大高生 500円 中学生以下 無料 |
TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/exhibition/mizuno-toshikata161112 |
4.0
美しい、の一言です。繊細なタッチときれいな描写、ファッション師を見ているような感じで、見とれます。当時の服装や風俗も手に取るようにわかるし、たのしめました。あまり有名でない方なのかもしれませんが、ちょっとお気に入りになりました。
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