この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
1936(昭和11)年、47歳で東京・駒場に日本民藝館を設立した柳宗悦(1889-1961)。
無名の職人による日用の工芸品「民芸(民衆的工芸)」の美の発見者として知られる柳ですが、民芸運動の創始者だけでなく、美学者・宗教哲学者・思想家・美術評論家など、さまざまな言葉で形容されることからも分かる通り、柳の仕事は多岐にわたっていて、一言では形容し難い人物でもあります。
日本民藝館のコレクションは、創設以来民芸運動の拠点として、新作工芸の範とすべき古い工芸品を中心に形成されていきました。しかし、「民芸」誕生以前から行われ、最晩年まで続いた柳個人の蒐集を改めて振り返ると、一人のコレクションとしては極めて広範囲な分野にわたっていることが分かります。
例えば、1910(明治43)年に21歳で創刊に参加した雑誌『白樺』で取り上げた西洋近代美術を通じて、版画や複製画などで造形物への関心を高めてから、朝鮮陶磁に傾倒し始めた1910年代後半には、「絵唐津芦文壺」(重要文化財・2003 年指定)、「加彩牛」などの東洋陶磁や、仏教画「種子両界曼陀羅」など、東洋古美術の逸品が既に柳の手元にあったことが確認できます。そして、これら柳個人の蒐集品は、自身の還暦を機に日本民藝館へと寄贈され(1949年)、現在に至っています。
創設80周年を記念する特別展第3弾である本展は、「民芸運動の創始者」としての柳よりも、生涯にわたって「信と美」を追求し続けた蒐集家としての柳に注目し、蒐集年代が明らかな日本のコレクションを中心に展示するものです。
また本展は、蒐集された順を追って構成する初の試みとなります。『白樺』時代の蒐集をはじめ、「雑器の美」の発見、新作工芸運動や日本民藝館の設立へと展開した戦前の蒐集を経て、戦後に集中的に行われた古丹波焼の蒐集や、「仏教美学」の大成を目指した晩年の蒐集まで、柳宗悦の蒐集の軌跡を辿り、その生涯を振り返ります。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2016年9月1日(木)~2016年11月23日(水・祝) |
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会場 | 日本民藝館 Google Map |
住所 | 東京都目黒区駒場4-3-33 |
時間 |
10:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
月曜日 ※月曜日が祝日の場合は開館し翌日休館 |
観覧料 | 一般 1,100円 大高生 600円 中小生 200円
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TEL | 03-3467-4527 |
URL | https://mingeikan.or.jp/ |
日本民藝館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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