この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
明治末から大正、昭和初期にかけて、新宿中村屋には多くの芸術家・文化人たちが集いました。通常展示「中村屋サロン」では、中村屋の所蔵作品を中心に、新宿中村屋にゆかりのある芸術家たちの作品を紹介しています。
今回の展示では、中村屋の看板や商品パッケージの文字を書いた書家 會津八一にスポットをあて、その自詠和歌の書を中心に紹介されます。また、會津八一の作品の他にも、中村彝の絵画や荻原守衛(碌山)の彫刻などが展示されます。
◆ 會津八一(あいづ やいち)プロフィール
明治14年8月1日、新潟市屈指の料亭 會津屋の次男として、新潟市古町通5番町で誕生。名前の由来は8月1日生まれで八一。平穏無事に幼年期を過ごし、西堀小学校から新潟高等小学校、尋常中学校へ進学し、いつの頃からか俳句を作り始めるようになる。明治32年の尾崎紅葉、坪内逍遥との出会いが更に俳句への探究心を深めたが、一番大きな影響を与えたのは33年6月の正岡子規との最初で最後の面会であった。その後俳句中心の生活が続き、明治35年には東京専門学校(現早稲田大学)に入学。
ところが、41年の奈良旅行をきっかけに短歌を詠むように。42年、新潟新聞に寄稿した「我が俳諧」では、「技巧の臭を去て、人生の真味を加へよ」と語り、子規の死後、固定されてしまった俳句革新を打破し、卒業後の針村での生活では自己の人生観を、漫然主義、漠然主義、飄然主義とし、反自然主義的傾向に接近。また、八一の後半期にあたる戦中・戦後には、戦争による罹災、養女の死など一連のことがらが八一に悲痛と絶望を媒介とした激しい詩的営みを喚起させ、『山光集』『寒燈集』を出版。身近な実生活、戦争体験をモチーフにしたシリアスな悲傷の歌は、国民の胸をえぐり共感を誘った。
「俳句を短冊に書く」ことが書を始めるきっかけで、八一が自己を書人として意識していく過程で「潤規」(作品の価格表と規定)を作成。水墨画、てん刻などもやり始める。そして昭和20年、空襲で罹災し新潟へ移り、書が大きな位置を占める新しい生活に入る。24年には中村屋で個展を開き、昭和26年以降は毎年開催。
◆同時開催(展示室2)
第9回 會津八一の歌を映す 秋艸道人賞・写真コンテスト 受賞作品展示
新潟市會津八一記念館主催の、會津八一の歌をモチーフにした写真コンテスト(審査員長:浅井愼平氏)の入賞・入選作品を展示します。八一の短歌のイメージを自由に切り取った作品30点が紹介されます。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2016年7月30日(土)~2016年8月14日(日)
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会場 | 中村屋サロン美術館 Google Map |
展示室 | 中村屋サロン美術館 展示室1・2 |
住所 | 東京都新宿区新宿3丁目26番13号 新宿中村屋ビル3階 |
時間 |
10:30~18:00
(最終入場時間 17:40)
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休館日 |
火曜日 (火曜が祝日の場合は開館、翌日休館) |
観覧料 | 100円
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TEL | 03-5362-7508 |
URL | https://www.nakamuraya.co.jp/museum/ |
中村屋サロン美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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