5.0
色の奥深さ
子供の頃、国語の教科書で志村ふくみさんのピンクの色の話を知りました。当時想像し、その色を見てみたいと思っていたのですが、今回この展覧会を知り、初めて作品を拝見しました。上品で淡いピンクに魅せられ、涙があふれました。またどの作品も繊細で、自然の作り出す色の奥深さを感じました。さらに音楽や文学にも造詣が深く、作品に活かされてるのを知りました。写真よりも、実物のほうが何倍も美しく、味と温かみがありました。また機会があれば寄せていただきたいです。
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昨年、文化勲章を受章した志村ふくみ(1924-)は、紬(つむぎ)織りの技法で重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された作家です。
糸を自然の草木から染めて織る志村の染織は、その後独自の境地を開き、多くの人々を魅了し国際的にも高い評価を得ています。
本展では、初期作品から、母から受け継いだ紬の原点に立ち返って制作された最新作までを一堂に展示し、60年におよぶ創作の歩みを代表作で辿るとともに、その芸術の核心に迫ります。(前期・後期の展示替あり)
会期 | 2016年9月10日(土)~2016年11月6日(日) |
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会場 | 世田谷美術館 Google Map |
住所 | 東京都世田谷区砧公園1-2 |
時間 | 10:00~18:00 |
休館日 |
月曜日 祝・休日の時はその翌平日、年末年始(12月29日~1月3日) ただし、展示替の期間中は、企画展・ミュージアム コレクション展示室の両方を閉める場合があります |
観覧料 | 一般 1,000円(800円) 65歳以上 800円(600円) 大高生 800円(600円) 中小生 500円(300円)
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TEL | ハローダイヤル:050-5541-8600 |
URL | https://www.setagayaartmuseum.or.jp/ |
5.0
子供の頃、国語の教科書で志村ふくみさんのピンクの色の話を知りました。当時想像し、その色を見てみたいと思っていたのですが、今回この展覧会を知り、初めて作品を拝見しました。上品で淡いピンクに魅せられ、涙があふれました。またどの作品も繊細で、自然の作り出す色の奥深さを感じました。さらに音楽や文学にも造詣が深く、作品に活かされてるのを知りました。写真よりも、実物のほうが何倍も美しく、味と温かみがありました。また機会があれば寄せていただきたいです。
5.0
期日も後半を過ぎて、ようやく訪ねることができました。ゆったりと静かな空間に、優しい自然の色彩で、ひと織りひと織り重ねられた糸が生み出す『きもの』という芸術作品…放たれるオーラは決して鋭いものではなく穏和な癒やしの光に満ちていました。制作過程において当然、直面した作者の「色はどこから生まれたのか」という問い、詩人リルケとの邂逅など興味深いテーマもあります。何より今回の主題『母衣への回帰』の象徴とも言える志村さんのお母様、小野豊さんの作られた一着の紬の、地味ながら堂々たる佇まいに圧倒されてしまいました。
時間があれば何度かリピートしたい展覧会です。可能なら自然の陽の光のもとで、その美しい色の数々を見てみたいと…切に願ってしまいます。
5.0
自然の草木からいただいた美しい色を見られるだけでもため息が出ますが、それを自在に組み合わせて新たな広がりが表現されています。
作品解説に志村さんのお言葉が展示されているものも多く(自筆もあります!)、どのようなことを考えて作られたのかにも思いを馳せることができます。もちろんそれなしでも鑑賞に堪えうる作品群なのですが。最初期の作品から最新作までを通して見ることができるので、原点の繋ぎ糸に戻っているのもわかります。またお母様の作品も見られます。(展示は年代順ではありません。)
着物の形のものだけではない近年の作品も多く展示されていて、工芸を超えて現代美術としても見られるような展示となっています。
内側から光を発するような色は写真や映像ではあらわせないので、この機会にぜひ実物をご覧ください。記録映画なども上映されていますので、そのぶんもゆっくり時間をとって観覧するのがおすすめです。
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