この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
大切なものごとを思い出させてくれたおうち時間。けれど世界は果てしなく、依然私たちの憧れをかきたてます。どこかへ行きたい―そんな時はぜひ工芸館へ。
この夏のテーマはジャングル、そしてパラダイス!工芸の森を探検しながら、今ふたたび、生の息吹を体感しませんか?子どもから大人まで楽しめるプログラムを用意しています。
ジャングル?パラダイス?
ジャングル⇔パラダイス!
“ジャングル”と聞いてどんなイメージが浮かびますか?今なお神秘的に響くこの言葉の由来はヒンディー語のjangal。ちょっと意外ですが、歴史的にインド語系でこの言葉は熱帯雨林などの特定の生態系を指すものではありませんでした。ある本ではジャングルの定義を次のように伝えています:「5年、ひょっとするともっと長く荒地だった場合、そこはジャングルと呼ばれる」。
もっとも、荒れたと見るのはひたすら人間の都合です。ジャングルの勢いは人間を圧倒し、手つかずというよりは手をつけられないというのが正直なところ。ジャングルを眺めながら、ふと、畏怖に似た感覚がよぎったとしても不思議はありません。
ひるがえって工芸に表された自然はどうでしょう。
もようやかたちと成すために整然と刈り込まれた様子はむしろ人工の極致。そのさまは鬱蒼とした森林とは対照的な朗らかさで、たとえるならば“パラダイス”――「囲まれた園」を意味する語のほうがしっくりとくる気もします。
けれどそう簡単に割り切れないのが工芸の奥深さです。どれだけ簡略化し、現実ではありえない組み合わせや、また全然別の物質を用いたとしても、工芸は抜群のデザインと技術とによって、モチーフに選んだ姿かたちや性質までをくっきりとさせるのです。そうして仕上がった“自然”には、もつれるほどに伸び、増え、広がる生命力への憧れや、時には呪術的な願望がこめられ、作品の存在感を際立たせてきました。
自然と人工とのあいだを行き来しながら美を磨き、私たちの生活を支えてきた工芸の魅力を味わいましょう。そこにはきっと、明日への活力に繋がる豊かな世界観が広がっているに違いありません。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2021年7月17日(土)~2021年9月26日(日)
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会場 | 国立工芸館 Google Map |
住所 | 石川県金沢市出羽町3-2 |
時間 |
9:30~17:30
(最終入場時間 17:00)
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休館日 |
月曜日 8月10日(火)、9月21日(火) ※ただし8月9日、9月20日は開館 |
観覧料 | 一般 300円(250円) 大学生 150円(70円)
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TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
URL | https://www.momat.go.jp/craft-museum |
国立工芸館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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