この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
長いあいだ「絵」といえば、姿のあるもの、目に見えるものを描くことであった。しかし20世紀初め、「具体的なものの姿を描き写すことをしない」抽象絵画が登場すると、ものの姿を描いた絵は「具象絵画」と呼ばれるようになった。第二次世界大戦後には、新たな抽象表現が世界各地で同時多発的に生まれ、時代の流れは具象から抽象へ、そして芸術の発信地はパリからニューヨークへ移りつつあった。ベルナール・ビュフェが画家としてデビューしたのは、パリの美術界が大きく揺らいでいたそんな時代である。
抽象と具象があたかも対立するもののように扱われた当時、抽象の趨勢に対抗すべく具象の新しい力を求めていた人々は、若き具象画家の登場を歓迎し、スターへと押し上げる。ビュフェ自身も具象にこだわり、生涯を通じてありとあらゆる「かたちあるもの」を描き続けた。
しかしあるインタビューで「抽象絵画をやってみようと思ったことはないのか?」と問われたビュフェは、こんな風に答えている。
ありません。絵画作品はすべて“抽象”です。
具象絵画は誰にでも理解できるものでなければならない。同時に、そこに人々が何かを見出すことができなければならないのです。
すべての芸術が“抽象”であるというのは、この意味においてです。
ビュフェの作品に、今の私たちは何を見出すのだろうか。ビュフェの描いた「かたちあるもの」をあらためて見つめ、そこに私たちが何を見出すことができるのか、それぞれの作品と向き合ってみたい。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2021年4月10日(土)~2022年3月6日(日)
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会場 | ベルナール・ビュフェ美術館 Google Map |
展示室 | 新館展示室 |
住所 | 静岡県長泉町東野クレマチスの丘515-57 |
時間 |
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休館日 |
水曜日 5月6日(木)、11月4日(木) ※ただし、5月5日(祝・水)、11月3日(祝・水)は開館 |
観覧料 | 大人 1,000円(900円) 高・大学生 500円(400円) 中学生以下 無料
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TEL | 055-986-1300 |
URL | https://www.buffet-museum.jp/ |
ベルナール・ビュフェ美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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