5.0
ほのあかるい諦念 高島 野十郎
今まで画像しか見たことがなかったので、作品を見ることができて嬉しかった。画壇と関わりを持たなかった画家の生涯にわたる作品が展示されていてたいへん充実した展示だった。
細密に描きこまれているが、息苦しさは感じずその絵の中に入りこめそうな気がした。特にからすうり、すいれんの池、菜の花は緻密に描きこまれているが、不思議な浮遊感があっていつまでも見ていたいと思った。
蝋燭や月も印象的で、全体的に仏教的な観念なのか、ほのあかるい諦念のようなものを感じた。
美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ - 日本全国 294 の美術館・博物館と 807 の開催中&開催予定の展覧会をご紹介中!
洋画家・髙島野十郎(1890-1975)は、徹底した写実による独自の画境、孤独と旅を愛した生涯を送った作家として、没後に光が当てられ、今日では幅広い人気を得ています。
本展では、2020年に生誕130年を迎えたこの作家の画業を紹介します。
野十郎は福岡県久留米市の酒造業を営む家に生まれ、東京帝国大学農学部水産学科を首席で卒業するも画業の道へ進みます。独学で絵を学び、渡欧したのちもパリを拠点に郊外の風景写生に取り組む日々を送り、帰国後は久留米、東京、そして千葉県柏市へと移り住み、各地を旅しながら作品を描き続けました。
その作風には仏教的な思想が根ざしていると考えられていますが、野十郎はたびたび奈良にも訪れ、風景画を残しています。
本展では、代表作を含む野十郎の豊富なコレクションを誇る福岡県立美術館の所蔵作品を中心に、初紹介の作品もあわせた総数110点あまりにより、多くの謎に包まれながら、見るものをひきつけてやまない野十郎の絵画世界の魅力を紹介します。
※本展は令和3年度予算成立をもって開催となります。
会期 |
2021年4月17日(土)~2021年5月30日(日)
|
---|---|
会場 |
奈良県立美術館
![]() |
住所 | 奈良県奈良市登大路町10-6 |
時間 |
9:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
|
休館日 |
月曜日 5月6日(木) ※ただし、5月3日は開館 |
観覧料 | 一般 1,000円 大・高生 800円 中・小生 600円
|
TEL | 0742-23-3968 |
URL | https://www.pref.nara.jp/11842.htm |
5.0
今まで画像しか見たことがなかったので、作品を見ることができて嬉しかった。画壇と関わりを持たなかった画家の生涯にわたる作品が展示されていてたいへん充実した展示だった。
細密に描きこまれているが、息苦しさは感じずその絵の中に入りこめそうな気がした。特にからすうり、すいれんの池、菜の花は緻密に描きこまれているが、不思議な浮遊感があっていつまでも見ていたいと思った。
蝋燭や月も印象的で、全体的に仏教的な観念なのか、ほのあかるい諦念のようなものを感じた。
あなたも感想・評価を投稿してみませんか?
感想・評価を投稿する
より詳しい鑑賞レポート 《600文字以上》のご投稿は、
こちらから。ページ枠でご紹介となります。
鑑賞レポート《600文字以上》を投稿する
周辺で開催中の展覧会も探してみて下さい。
奈良県で開催中の展覧会
「蝋燭」大正時代(1912-26)油彩・板 22.7×15.6㎝ 福岡県立美術館蔵
「空の塔 奈良薬師寺」昭和30(1955)年 油彩・画布 53.2×41.0㎝ 個人蔵
「静物」昭和22(1947)年 油彩・画布 33.5×45.4㎝ 柏市蔵
「太陽」昭和36(1961)年以降 油彩・キャンバスボード 21.8×27.2㎝ 福岡県立美術館蔵
「からすうり」昭和23(1948)年以降 油彩・画布 53.0×41.0㎝ 個人蔵