2.0
2つの物足りなさを感じた展示
※あくまでも一個人の"感想"です。
「フェミニズムズ」展示のチケットを購入することで同時開催の「ぎこちない会話への対応策—第三波フェミニズムの視点で」、「BLUE」の展示を見ることができます。
私が感じたのは2つの物足りなさ。
1つは金沢という土地性、そして観光地としてある種まだフェミニズムというもの自体が定まって認識されていないであろう中で行う展示だという前提のもと、果たしてこれを善く鑑賞できるのか?という点。フェミニズムというのはそもそも歴史の中で1~4波(解釈はさまざま)と段階的に成っているものと認識しているが、今回はそういった前提や説明なしにオルタナティブが語られている点に、少しのリスクを感じた。
また、西山美なコの作品に関しても同様の説明不足によって現在も議論がされているSW差別などへの配慮もあったのか?など気になった。そうした問題も孕みつつ、キャッチーな作品がSNSなどで拡散されていく構造が果たしてよいのか。
2つ目は展示数。これはフェミニズムズに言えることなのだが、比較的鑑賞者には易しいのにも関わらず展示数が少ないことは残念だった。
解釈不足などもあるとは思いますが、現時点では違和感がいくつかあり、「アナザーエナジー展」や「性差の日本史展」などの展示が開催される中で不足した部分は少なからずあったのではないかと。