この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
英国・ウェールズ出身で世界的に活躍するアーティストのケリス・ウィン・エヴァンスは、2019年に弘前を訪れリサーチを行いました。そこで出会ったりんごに着想し、その断面のフォルムから万有引力の公式、惑星の軌道といった象徴的なイメージやモチーフをグラフィカルに組み合わせた巨大な灯(ともしび)、あるいは光のトーテムのような作品を生み出しました。
まるで、美術館の吹き抜け空間を照らすかのようなネオン管を使った巨大な彫刻作品は、「植物としてのりんごの生」、「りんごからシードルへの加工・生産の残像」、「原罪の比喩(欲望・原動力)」、「ユリイカ(わかった!)の瞬間」、「ニュートンの万有引力から導かれる宇宙の自然法則、太陽の周囲をめぐる軌道」など、りんごをめぐる思考が発想の元となっています。
2021年度の春夏、秋冬プログラムは、より自由な展示のリズムや空間の使い方を探り、作品の多様な解釈を促すことを念頭に、本作品を核として異なるテーマ・展示内容で構成されます。
第一部となる「りんご宇宙―Apple Cycle/Cosmic Seed」では、りんごをめぐる豊かな思考と想像に着目した多様な作品を展示します。りんごは、西洋美術史において、古来より豊穣や生命のはかなさなどの象徴として多く描かれてきました。
本展は、必ずしもそうした表象のみを取り上げるものではなく、現代のアーティストらによる、りんごを素材とした新たな創作アプローチや、生と死、循環、種子、変容などに関連して、りんごという日常の身近な存在から宇宙規模に展開される多様なイマジネーションのかたちを紹介します。
さらには、美術史上のりんごの表象や、「弘前エクスチェンジ」におけるりんごに関する様々な地元の研究や取り組みなども併せて、改めてりんごの意味の豊かさや可能性に触れ、新たな発見に繋がる機会になることを願います。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2021年4月10日(土)〜2021年8月29日(日)
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会場 |
弘前れんが倉庫美術館
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住所 | 青森県弘前市吉野町2-1 |
時間 |
9:00〜17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
火曜日 ※ただし、4月27日(火)、5月4日(火)、 8月3日(火)は開館 |
観覧料 | 一般 1,300円 (1,200円) 大学生・専門学校生 1,000円 (900円)
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URL | https://www.hirosaki-moca.jp/exhibitions/apple-cycle-cosmic-seed/ |
弘前れんが倉庫美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES

ケリス・ウィン・エヴァンス “....the Illuminating Gas” Exhibition view at Pirelli HangarBicocca, Milan, 2019.
Courtesy of the artist and Pirelli HangarBicocca, Milan Photo: Agostino Osio [参考図版]

雨宮庸介《Apple》2018年 Courtesy of SNOW Contemporary

河口龍夫《関係―鉛の郵便・ふた粒のリンゴ》1988年 Courtesy of SNOW Contemporary

タカノ綾《Near the Source》2017年 ©2017 Aya Takano/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

和田礼治郎《VANITAS》2017年 Photo: Enric Duch Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE

ジャン=ミシェル・オトニエル《エデンの結び目》(Simulation from the artist studio) ©︎Othoniel Studio

笹本晃《スピリッツの3乗》2020年 弘前れんが倉庫美術館蔵 ©︎Aki Sasamoto Photo: Naoya Hatakeyama

潘逸舟《おにっこのち》2020年 Courtesy of the Artist