この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
我が国は、四季の気候条件に恵まれ、多様な自然環境を形成しています。その中で、各地の風上に根ざした工芸品が生み出され、伝統技術を大切に継承し発展させてきました。
日本伝統工芸展は、この優れた伝統技術の保護と後継者の育成、ならびに伝統工芸に対する普及を目的として、毎年開催されるものです。
日本伝統工芸展は本年で67回目を迎えます。陶芸・染織・漆芸・金工・木竹工・人形・諸工芸(七宝・ガラス・截金など)の7部門の入選作品564点(遺作1点を含む)の中から、16点の受賞作および重要無形文化財保持者(人間国宝)・特待者・鑑審査委員受賞者の作品、石川・富山・福井の作家の入選作品を含め、約340点を展示します。
東京都知事賞受賞作《真珠光彩壺》を制作した中田博士は、平成21年に第56回展で新人賞を受賞しており、今回で2度目の受賞となります。優美で緊張感のある姿とこれを際立たせる、真珠光彩の釉薬は当時から注目を浴び、これまでも石川支部展などで入選と受賞を重ねてきました。本作は庭に咲いた大山蓮華から、着想を得て作られたということです。積み重ねてきた技術と、豊かに育まれた感性が花開いた作品と言えるでしょう。
また金工の村上浩堂作《象嵌花器「連樹」》が奨励賞を受賞しました。木々が並び立つ様子を、色と幅の違う金属の線を交差させて表しています。濃淡数色の線の不規則な重なりが生むゆらぎと、シンプルな形の調和が見事です。人間国宝・中川衛の高弟として、優れた作品を発表してきた村上の、新たな一面が垣間見える作品です。
今回石川県の入選者は62名、県別の入選者数としては全国一です。本稿で紹介した受賞者以外にも、県内外の工芸作家が受け継がれた技術を研鑽し、作品を発表しています。時を超えた名品が生まれる、伝統工芸最高水準の公募展を、本年度もどうぞお楽しみください。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2020年10月23日(金)~2020年11月3日(火・祝)
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会場 | 石川県立美術館 Google Map |
住所 | 石川県金沢市出羽町2-1 |
時間 |
9:30~18:00
(最終入場時間 17:30)
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休館日 |
会期中無休 |
観覧料 | 一般 700円(600円) 大学生 400円(300円) 高校生以下 無料
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TEL | 076-231-7580 |
URL | https://www.ishibi.pref.ishikawa.jp/ |
石川県立美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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