この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
岡山鴨方藩出身の兵学者・原田一道の次男として幕末の江戸に生まれた原田直次郎(1863-1899)は、滞欧経験のある先進的な父のもと、幼少期から西洋文化に対して開かれた環境に育ち、やがて洋画の道を志すようになります。
日本で高橋由一に師事したのち、1884(明治17)年にドイツのミュンヘンに渡り、美術アカデミーで西洋絵画を本格的に学びました。また同地では、のちの文豪・森鴎外と出会い、終生にわたる友情を育むことになります。
1887(明治20)年、西洋絵画のアカデミックな理念と高い技術を身につけて原田は帰国しますが、彼を待っていたのは当時の日本に渦巻いていた洋画排斥の潮流でした。そのような状況下でも原田は「西洋画は益々奨励すべし」とうたい、第3回内国勧業博覧会に大作《騎龍観音》を出品するなど精力的に作品発表を行いながら、画塾「鍾美館」を開いて後進の育成にも励みました。しかし、やがて病にかかり、1899(明治32)年12月26日に36歳の若さで亡くなってしまいます。
1909(明治42)年11月28日、原田の畏友・森鴎外の尽力によって一日限定の遺作展が東京美術学校で開催されました。その遺作展以来およそ100年ぶりの回顧展となるこの展覧会では、原田の作品に加え、師や弟子、そして親交のあった画家たちの作品を交えた180点を超える作品と関連資料によって、西洋画の普及に奮闘した原田直次郎の36年の生涯と画業が紹介されます。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2016年5月27日(金)~2016年7月10日(日) |
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会場 |
岡山県立美術館
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住所 | 岡山県岡山市北区天神町8-48 |
時間 |
9:00~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 |
月曜日 |
観覧料 | 一般 1000円 65歳以上 700円 大学生 500円 高校生以下の方、またキャンパスメンバ―ズ制度加盟校の学生は無料
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TEL | 086-225-4800 |
URL | http://www.pref.okayama.jp/seikatsu/kenbi/exh-haradanao.html |
岡山県立美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES

原田直次郎《風景》1886年 岡山県立美術館

重要文化財 原田直次郎《騎龍観音》1890年 護国寺

原田直次郎《神父》1885年 信越放送株式会社

原田直次郎《三条実美像》1893-98年 東京国立博物館 Image: TNM Image Archives

原田直次郎「於母影」挿画『国民之友』第58号附録 1889年 島根県立石見美術館蔵

ガブリエル・フォン・マックス《猿のいる自画像》1910年 マンハイム、ライス・エンゲルホルン博物館 Reiss-Engelhorn-Museen Mannheim, photo: Jean Christen