この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
青森市生まれの画家 阿部合成(1910-1972)の名は、針生一郎氏による評伝『修羅の画家』(岩波同時代ライブラリー)により、また、戦中の反戦絵画の代表的な作品として有名な『見送る人々』(兵庫県立美術館)の作者として知られています。しかし創作と生活、芸術と社会の狭間で苦闘したその画業の全貌を目にする機会はこれまで少なかったのではないでしょうか。
合成の生誕110年を記念に開催する本展は、青森県立美術館で開催する初の回顧展です。平成から令和にかけて、災害や疫病など、あらたな危機に直面しつつある今、東北と中央、戦争と人間といった日本近代の社会の矛盾に翻弄されながら、苦悩のなかに独自の芸術を追求した阿部合成の芸術の意義を改めて問い直します。
◆ 阿部合成(あべ・ごうせい 1910-1972)
1910年9月14日青森県南津軽郡浪岡村(現青森市)生まれ。旧制青森中学では太宰治と同級生であり、以来友人となる。1928年京都絵画専門学校日本画科に入学。1934年、青森に戻り野辺地小学校、野辺地中学校に嘱託教員として勤める。この頃従兄弟の常田健と美術グループ「グレル家」を結成し油彩を本格的に始める。1936年上京。1938年、「見送る人々」が二科展に初入選するも、アルゼンチン駐在公使の糾弾によって反戦絵画の烙印を押される。1943年、招集を受け、満州を転戦。 敗戦後シベリアで2年間抑留生活を送り、1947(昭和22)年帰国。1949年、青森市の明の星高校に就職。1952年再上京。1959(昭和34)年メキシコを訪れ、翌年メキシコ国立近代美術館で個展。1964(昭和39)年再びメキシコで個展。1965年、金木町芦野公園に太宰治碑を制作。1968年、シルクロードを旅行。1972年6月18日、ガンにより死亡。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2020年11月28日(土)~2021年1月31日(日)
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会場 | 青森県立美術館 Google Map |
住所 | 青森県青森市安田字近野185 |
時間 |
9:30~17:00
(最終入場時間 16:30)
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休館日 | 12月14日(月)、12月28日(月)-1月1日(金)、1月12日(火)、25日(月) |
観覧料 | 一般 1,500円(1,300円) 高大生 1,000円(800円) 小中学生 無料
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TEL | 017-783-3000 |
URL | https://www.aomori-museum.jp/ja/ |
青森県立美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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