この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
やなせたかし(1919-2013)は、父母の故郷・高知県香美郡香北町(現・香美市香北町)で少年期を過ごしました。東京高等工芸学校(現・千葉大学工学部)に学び、田辺製薬宣伝部に就職しますが、応召して、中国で終戦を迎えます。
復員後、高知新聞社での仕事を経て上京。三越百貨店宣伝部で働くかたわら、小島功を中心とする若手漫画家集団「独立漫画派」に参加。やがて漫画家として独立、詞や絵本、脚本、アニメ映画など、活躍の領域を広げていきます。
山梨シルクセンター(現・サンリオ)社長の辻信太郎と意気投合し、同社から詩集『愛する歌』を刊行。さらに、抒情詩と抒情画を紹介する雑誌『詩とメルヘン』を創刊。商業主義と一線を画す内容が支持され、30年にわたって愛されました。同誌から世に出たイラストレーターのひとりが、函館出身の味戸ケイコ(1943生)です。本展では、『詩とメルヘン』を紹介するコーナーで、味戸ケイコの作品も特集展示します。
1969(昭和44)年、雑誌『PHP』で「アンパンマン」が産声をあげます。月刊絵本『キンダーおはなしえほん』や『詩とメルヘン』とその姉妹誌『いちごえほん』での連載などを経て、絵本「アンパンマン」シリーズは爆発的人気をよび、今なお、子どもたちの人気者として愛され続けています。おなかをすかせた人に、自分の顔をあげるヒーロー像には、財布をなくして困っていたやなせが、友達のお母さんからあんパンをもらったというエピソードや、戦争体験が投影されているようです。
自身を取り巻く世界の中で起こるささやかなできごとに、こころをふるわせ、傷ついてしまう、平凡な人間。そこにそっと寄り添うような、あたたかい愛の言葉やイメージを、やなせたかしは一貫して表現してきました。初期の漫画家としての足跡から、抒情の旗印となった『詩とメルヘン』の表紙原画、自らの詩をしたためた書、絵本、そしてアンパンマンをモティーフとする作品群まで、やなせたかしの世界をご堪能ください。
開催概要EVENT DETAILS
会期 |
2020年6月5日(金)~2020年6月14日(日)
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会場 | 北海道立函館美術館 Google Map |
住所 | 北海道函館市五稜郭町37-6 |
時間 | 9:30~17:00 (最終入場時間 16:30) |
休館日 |
月曜日 5月7日(木) |
観覧料 | 一般 920円(720円) 高大生 610円(410円) 小中生 300円(200円)
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TEL | 0138-56-6311 |
URL | https://artmuseum.pref.hokkaido.lg.jp/hbj/ |
北海道立函館美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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