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奈良 美智の芸術の今日性
犬は犬でもモニュメント化されているのでオブジェ作品として鑑賞すれば妥当である。 人物画家でもあり 彫刻家でもあり立体・平面の両サイドから空間性を追究している作家である。今回の犬の作品は 強化ポリエステル樹脂のように見えるが 最後のアクリル塗装も白で統一して あたかも大理石の質感を感じさせられます。ポンポンの動物作家を思い出させるが 細部にこだわらづに全体を優しい手で愛撫された温和な平和な表情をしているのは 悩める現代に生きる人々に希望と憧れを喚起させてくれている。
愛犬ちゅけんハチの話は 涙をそそるが いつまでも 粘り強く考える理知的な魂のあるモニュメントである。毎日会って ご挨拶・こんにちは をしたくなる名品である。台座もないので 地球上だ台座となっているのだろう。世界の平和の使者である。 日展会員 横山」善一 記 日本美術家連盟会員 NO 003636