この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
韓国の若手画家、チョ・ウンヨンがブラティスラヴァ世界絵本原画展でグランプリを獲得した絵本『はしれ、トト!』は、競馬場という今までにない物語の舞台設定と、幼い少女の目を通して展開されていく人間観察が魅力です。200点を超える膨大なスケッチから構成されたユニークな創作手法も、目をひきます。この絵本は最初にフランス、次に作者の母国の韓国、そして次に日本で出版されると、大きな反響を呼びました(日本では日本絵本賞翻訳絵本賞受賞)。
本展では、この原画約100点と、そのプロセスで使った写真やスケッチなどを展示し、このユニークな絵本ができた背景を紹介します。
従来の絵本の既成概念にとらわれず、自分のスタイルで絵本を描きたいと考えていたチョは、写真の授業で初めて訪れた競馬場のことが忘れられず、競馬場を題材にした絵本制作を2004年に企画しました。競馬がある週末ごとに競馬場に足を運び、望遠レンズを用いて撮った多数の写真を参考に、さまざまな表情や状況の人物を描きます。チョの鋭い目と容赦ない描写で捉えた、実物以上にグロテスクな「おじさんたち」には、感情や性格まで滲み出てくるようで迫力や味わいがあります。セリフは無いものの、彼らは競馬場の名脇役です。絵本には馬も、もちろん登場します。チョの描く馬たちには、それぞれどこか人間のような個性が感じられます。
【チョ・ウンヨン(조은영)】
1981年、韓国・ソウル生まれ、在住。梨花女子大学でビジュアルデザインを学び、その後ソウル大学でイラストレーションの修士課程を修了。2009年のボローニャ・ブックフェアの韓国スタンドで展示したダミー絵本が、フランスMemo社の編集者の目に留まり、翌年にフランスで”La Course (レース)”として、2年後には韓国で”Dal Ryu Toto!(はしれ、トト!)“として出版された。2011年、第23回ブラティスラヴァ世界絵本原画展でグランプリ受賞。本作は、作者の絵本第一作である。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2016年3月1日(火)~2016年5月22日(日) |
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会場 | ちひろ美術館・東京 Google Map |
住所 | 東京都練馬区下石神井4-7-2 |
時間 |
10:00~17:00
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休館日 |
月曜日 ※月曜日が祝休日の場合は開館、翌平日休館。 ※GW・8月11日~20日は無休 ※年末年始(1月2日から開館) ※冬期休館 2017年1月16日~2月28日 ※展示替のための臨時休館あり |
観覧料 | 大人 1,200円 18歳以下・高校生以下 無料
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TEL | 03-3995-0612 テレフォンガイド 03-3995-3001 |
URL | http://www.chihiro.jp/azumino/museum/schedule/2015/0115_1237.html |
割引券 | https://chihiro.jp/foundation/contact/surveyform/ |
ちひろ美術館・東京の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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