4.0
素敵なランプ
美術館自体も趣があり、そこに展示品がマッチしていました。特に書斎展示されたランプが素敵でした。
ただ、庭園が半分くらい改装中でまだ入れないのがちょっと残念でした。
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「植物学に対する私の愛をわかっていただければ、私の作品についてもっと多くを理解していただけることでしょう」
―美術評論家エミール・ハノーヴァーに宛てたガレの書簡より
ヨーロッパの19世紀末を彩る装飾様式「アール・ヌーヴォー」。その立役者の一人であるエミール・ガレ(1846-1904)は、花や昆虫など自然をモチーフとした作風で知られ、陶芸・ガラス・木工家具の3分野で活躍し、1889年と1900年のパリ万国博覧会でグランプリの栄誉に輝いたアーティストでした。彼は、自然の描写を通して抽象的な概念を表現することで、ガラスや木工家具を単なる装飾ではなく、哲学的な世界観を表す芸術作品へと昇華させたのです。
その背景にあったのは、植物学への情熱でした。彼は専属の庭師を雇い2,500~3,000種の植物を育てていた広大な庭や、豊かな自然の中で、つぶさに植物を観察し、種の進化やライフサイクルに強い関心を寄せていました。本展では、「もっとよく植物を観察せよ!」というガレの気迫が伝わってくるようなデザイン画(オルセー美術館所蔵)とともに、植物に魅せられた一人の男が植物の生命や象徴性、生命について追究した表現として、ガレの作品を取り上げ紹介します。
本展では、ガレの遺族の手を経て現在パリのオルセー美術館が所蔵する、ガレのデザイン画が展示されます。水彩のデザイン画は、展示することが許される期間が短いため、オルセー美術館でも滅多に展示されないものです。デザイン画があっても、それが実作と一致することはきわめて稀なことですが、今回は北澤美術館が行った調査により、実作と一致するデザイン画をご紹介します。コレクターの手を経て今は日本にあるガラス作品と、オルセー美術館に眠るデザイン画の、100年ぶりの邂逅です。
会期 | 2016年1月16日(土)~2016年4月10日(日) |
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会場 | 東京都庭園美術館 Google Map |
展示室 | 東京都庭園美術館(本館・新館) |
住所 | 東京都港区白金台5-21-9 |
時間 | 10:00~18:00 (最終入場時間 17:30) |
休館日 | 第2・第4水曜日(1/27,2/10, 2/24, 3/9, 3/23) |
観覧料 | 一般:1,100(880)円 大学生(専修・各種専門学校含む):880(700)円 中・高校生・65歳以上:550(440)円 ※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金 ※小学生以下および都内在住在学の中学生は無料 ※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者一名は無料 ※第3水曜日(シルバーデー)は65歳以上の方は無料
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TEL | 050-5541-8600 (ハローダイヤル) |
URL | http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/160116-0410_galle.html |
4.0
美術館自体も趣があり、そこに展示品がマッチしていました。特に書斎展示されたランプが素敵でした。
ただ、庭園が半分くらい改装中でまだ入れないのがちょっと残念でした。
5.0
植物学者でもあったエミール・ガレが、植物や昆虫を観察し、モチーフ化し、ガラスや陶芸の作品に仕上げていくひとつひとつ。作品のフォルム、色彩、意匠性どれをとっても、エミールガレならではの世界観があり、優雅さや美しさがあり、ためいきがこぼれます。
植物学者としても、職人としても、プロデューサーとしても、経営者としても才能にもあふれ、そして常に努力の人だったと思うのですが、作品ひとつひとつには、人を心から感動させる何かがみなぎっている、と感じた展覧会でした。
「植物学に対する私の愛をわかっていただければ、私の作品についてもっと多くを理解していただけることでしょう」(美術評論家エミール・ハノーヴァーに宛てたガレの書簡より)、この言葉をあらためて読み、エミール・ガレの作品には、植物学への深い愛情や情熱があり、それが唯一無二の発想を生み、より美しく優雅に人をうっとりさせる作品をたくさん世に送り出していったのでしょう。
アールデコの庭園美術館で、アールヌーボーのエミールガレの作品が観られたことも、素敵な体験の展覧会でした。
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