この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
20世紀イタリアを代表する画家、ジョルジョ・モランディ(1890-1964)。数々の新興芸術運動が花開いた激動の時代にあって、その生涯のほとんどを故郷ボローニャで過ごしたモランディは、卓上の瓶や壺、水差しなどの日常的モティーフや、身近な風景といった限られたテーマを繰り返し描くことで、自己の芸術を追求し続けました。
画面から一切の物語性を排し、目の前のテーブルに置かれた「もの」のみに向き合い、その本質に迫ろうとするモランディの作品は、寡黙でありながら、観る人の心を震わさずにはいられない不思議な存在感を放っています。
日本では17年ぶりとなる大規模な回顧展である本展。モランディ美術館(ボローニャ)の全面的な協力のもと、イタリアや日本国内の美術館はもちろん、個人コレクションからお借りした約100点の作品を展示し、器の配置や画面構成、ヴォリューム、光と影の表現に焦点をあて、モランディが生涯をかけて探究した、同一モティーフによる静かな変奏(ヴァリエーション)に迫ります。ぜひこの機会に、色彩と形態が繊細に響き合う瞑想的な作品世界をお楽しみください。
◆ ジョルジョ・モランディ(1890―1964)
1890年ボローニャに生まれ、生涯を通じ同地と近郊のグリッツァーナに暮らす(初めてイタリアを離れたのは、晩年の1956年だった)。ボローニャの美術アカデミーに学ぶ。1914年にボローニャで開かれた一夜限りの未来派展に参加、1918年にはジョルジョ・デ・キリコやカルロ・カッラの作品を知り、形而上絵画を描く。しかしモランディの前衛美術への接近はごく限定的なもので、1920年代以降は特定の流派に属さず、静物や風景など限られたモチーフを繰り返し描き、静謐で瞑想的な絵画世界を確立した。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2016年4月16日(土)~2016年6月5日(日) |
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会場 |
岩手県立美術館
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住所 | 岩手県盛岡市本宮字松幅12-3 |
時間 |
9:30~18:00
(最終入場時間 17:30)
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休館日 |
月曜日 ※5月2日は臨時開館 |
観覧料 | 一般 1200円(950円) 高校生・学生 700円(550円) 小学生・中学生 500円(400円)
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TEL | 019-658-1711 |
URL | https://www.ima.or.jp/ |
岩手県立美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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出展作品・関連画像IMAGES

ジョルジョ・モランディ 《静物》 1956年 モランディ美術館(ボローニャ)
©photo Sergio Buono, Bologna

ジョルジョ・モランディ 《静物》 1955年
ルチアーノ・パヴァロッティ・コレクション、モランディ美術館(ボローニャ)寄託
©by concession of Cristina and Giuliana Pavarotti, photo Matteo Monti, Bologna

ジョルジョ・モランディ 《静物》 1952年 個人蔵、モランディ美術館(ボローニャ)寄託
©photo Sergio Buono, Bologna

ジョルジョ・モランディ 《静物》 1961年 モランディ美術館(ボローニャ)
©photo Sergio Buono, Bologna

ジョルジョ・モランディ 《静物》 1951年 モランディ美術館(ボローニャ)
©photo Sergio Buono, Bologna