この展覧会についてABOUT THIS EXHIBITION
葛飾北斎(1760-1849)は、90歳で没するまでの約70年間にわたり、狂歌絵本、読本、絵手本、錦絵、肉筆画など様々な分野で活躍しました。
その画業は、在世当時からヨーロッパに伝わり、特に「北斎漫画」は、ヨーロッパでジャポニスムがおこるきっかけとなったともいわれています。
天保2年(1831)頃より西村永寿堂から刊行された「冨嶽三十六景」は、当時の富士信仰の盛行を背景に、斬新な構図や西洋から輸入された化学顔料ベロ藍による鮮やかな発色で人気を博しました。
「冨嶽三十六景」の作品の中には、「北斎漫画」の人物ポーズや構図等を生かして描かれたと思われる箇所がいくつかみられます。
本展では、その関連性を考察しつつ「冨嶽三十六景」全46図を一挙公開します。
【みどころ】
◆多種多様な絵手本「北斎漫画」全15編を展示
「冨嶽三十六景」に先駆けて、文化11年(1814)に出版が始まった「北斎漫画」は絵手本といわれる、北斎の門人のための教本でした。一冊完結のつもりでしたが、予想以上の売れ行きで、15編まで刊行されました。人物、建物、山川草木、鳥獣等、描かないものはないほど多くのものが描かれています。思わず笑いを誘うようなおもしろい絵やかわいい絵もあり、北斎の多彩な表現力の妙を紹介します。
◆「冨嶽三十六景」全46図を一挙公開
「冨嶽三十六景」は、さまざまな気象、季節、視点などから富士を捉え、その異なる山容の表情を表現しようとしたもので、全46図からなります。全図が揃うコレクションは希少とされています。本展では、「凱風快晴」「神奈川沖浪裏」「山下白雨」をはじめ所蔵する「冨嶽三十六景」全46図を展観します。摺りの風合や細部の表現までご鑑賞ください。
◆冨嶽三十六景に生かされた北斎漫画
「北斎漫画」に描かれたものと同じような図が「冨嶽三十六景」にも使われています。「北斎漫画」の多種多様な図は、「冨嶽三十六景」の中でより進化した形で表されています。
開催概要EVENT DETAILS
会期 | 2019年4月19日(金)~2019年5月21日(火) |
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会場 | MOA美術館 Google Map |
住所 | 静岡県熱海市桃山町26-2 |
時間 | 9:30~16:30 (最終入場時間 16:00) |
休館日 |
木曜日 |
観覧料 | 一般 1,760円(1,430円) 高大生 1,100円(770円) 中学生以下 無料 シニア割引 1,540円 障害者割引 無料
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TEL | 0557-84-2511 |
URL | http://www.moaart.or.jp/events/hokusai-2/ |
MOA美術館の情報はこちらMUSEUM INFORMATION
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