4.0
版画がメインですが、油彩もあって多彩な展覧会です。
数年前に神戸の「BBプラザ美術館」で行われた展覧会で初めて知った画家ですが、絵を色の配置をメインに考えるというのが興味を惹き、例として放映されていた「この色はこの色と並べて使うと面白くないが、こちらの色と並べて使うと立体的に見える」といった説明のあった作品がまさに理論を実証していて、展示作品数が少ないながら長時間会場にいたことを思い出します。
これまで色々な画家の作品を見てきましたが、「色の組み合わせ(配色)」で画面の構成を考えるという新たな発想に驚きました。
そして、今回、名古屋で版画作品をメインにした大規模の展覧会が行われると知って見に行きました。
作品ごとの解説がなく、ところどころに画家本人の言葉が掲示されているだけでしたが、色と同時に使われている形にも何らかの意図・意味があるようで、抽象画ながら見て色々と考えることの多い展覧会でした。
油彩も少しはあり、版画作品との違いを探すのも楽しい展覧会でした。