5.0
「国画創作協会」の最大規模の展覧会です!
この展覧会は、土田麦僊、小野竹喬、村上華岳、入江波光、野長瀬晩花あたりが好きな人、また、いわゆる「デロリ」系の美人画に興味がある人には、外すことができない内容と展示物になっていると思います。
「国画創作協会」の10年にわたる活動を軸にして、上に書いた5人の代表作が集まっています。
岡本深草、甲斐庄楠音らの美人画も数点揃っていて、見応え十分です。
展示は年代順で、その意味でも、国画創作協会の創成期から発展、さらに衰退までの過程がよくわかります。
最後に聞いたことのない画家の作品が続くのですが、それまでは有名な画家たちの切磋琢磨する様子が窺えます。
展示されている作品の全てに解説が添えられているので、丁寧に見ていくと、3時間ほどかかりますが、時間が経つのを忘れるほどの充実した内容になっています。
和歌山会場では村上華岳の代表作『日高河清姫図』(重要文化財)が通期展示されています。
関西ではなかなか見る機会のない作品なので、他の作品と併せて時間をゆったりと取って見ることで、日本画の1つの流れを確認するのにいい展覧会になっています。